高校時代の1年間、そして大学4年間を米国で過ごした谷田侑里香(たにだ・ゆりか)は、今年、再び海を渡り米女子下部にあたるエプソン・ツアーを主戦場にするツアープロだ。そこをスタート地点に、長年「世界最高峰の舞台」として胸に抱いてきたLPGAツアー参戦を目指している。その姿を追う。
NYで起きた“感謝”のできごと ひさしぶりの帰国…米で得た経験を胸にプロテストへ!【谷田侑里香“最高峰への道”】
高校時代の1年間、そして大学4年間を米国で過ごした谷田侑里香(たにだ・ゆりか)は、今年、再び海を渡り米女子下部にあたるエプソン・ツアーを主戦場にするツアープロだ。そこをスタート地点に、長年「世界最高峰の舞台」として胸に抱いてきたLPGAツアー参戦を目指している。その姿を追う。
配信日時:2024年7月26日 03時00分
高校時代の1年間、そして大学4年間を米国で過ごした谷田侑里香(たにだ・ゆりか)は、今年、再び海を渡り米女子下部にあたるエプソン・ツアーを主戦場にするツアープロだ。そこをスタート地点に、長年「世界最高峰の舞台」として胸に抱いてきたLPGAツアー参戦を目指している。その姿を追う。
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みなさん、こんにちは! 先週のニューヨークでの試合を終え、23日に日本に帰国しました。ひさしぶりの日本は…暑くて驚いています。今年こんなに汗をかいたことはない、というくらいです。先週も湿気があって暑い場所にいたのですが、比べものになりません。この気候に早く慣れないとな、という気持ちです。
エプソン・ツアーに参戦するため2月にアメリカに渡り、半年ほど過ごしましたが、一番に感じたことは『ツアー生活の大変さ』でした。私は転戦自体が初めての経験。生活も含め、ものごとが思うように進まなかったな、というのが本音です。ただ、そういう現実に向き合うことにもようやく慣れてきました。
私は(高校1年間、大学4年間と)学生時代をアメリカで過ごしましたが、それとは比べられない大変さがありました。当時は言葉が分からないなか授業を受け、学業とゴルフでともに結果を残さないといけないというプレッシャーと戦い、それはしんどいことでした。そしてツアーに出ると、今度は“一打の重み”が違ってきました。この競技でお金を稼がないといけない。それはカレッジゴルフとはまるで別物のプレッシャーです。
でも『このツアーに来て良かったな』という気持ちは変わりません。レベルが高いなかで戦っていく大変さを経験できています。そして“諦めてはいけない”ということも強く実感する部分でした。この半年間は、今までに味わったことのない緊張の連続で、ものすごく悔しい一打や、成績もありました。でもそこでへこたれてはならないと、自分と向き合い、切り替えて前を向くということの繰り返し。これは日本にいたら経験できなかったことだなと思っています。
日本に戻り、ここからは練習に励んで、8月7日から始まるプロテスト第1次予選(埼玉・こだまGC)に備えます。今年、エプソン・ツアーに参戦した目的として、自分のレベルアップ、実力を上げたいという部分が大きいです。プロテスト合格も、今年のひとつの目標で、常に頭のなかにありました。日本とアメリカを行ったり来たりする日程も覚悟しています。
まだエプソン・ツアーに出て半年ですが、すごく苦しい半年でもありました。それを乗り越えてきた自分は去年よりも強くなっている、そう信じています。もちろんプロテストでは緊張もすると思います。ただ、そういった緊張との向き合い方も、アメリカで学ぶことができています。
最後に先週の話に戻るのですが、ニューヨークの会場ではまた元気をいただけるできごとがありました。もともとは、練習ラウンド、そして初日を一緒に回ったボランティアのキャディさんから、2日目の朝に突然「腰が痛くて担げない」という連絡がきたという“トラブル”が発端だったのですが…。
2日目は早朝のスタートだったこともあり、コースにも相談しバタバタとキャディさんを探し始めました。前日は痛い素振りなど見せず「また明日ねー」って言っていたので、なおさら“心の準備”もできていませんでした。そして何とかその日は、コースのショップでアルバイトをしている19歳の男の子が引き受けてくれて、セルフプレーは回避することができました。
そして、これが“感謝のできごと”につながっていきます。先々週の試合には、日本から1組のご夫婦とその友人の方が応援にかけつけてくれて、さらに旦那さんがキャディを務めてくれたというお話は前回、この連載でさせてもらいました。先週はさらにそのご夫婦のニューヨーク在住の友人の方が、家族を連れて2日目の会場に足を運んでいただけました。ラウンド後にお礼のメッセージをした際、キャディさんの話題にもなったのですが、ドタバタぶりを聞いたその方から『明日は僕がキャディをやりましょうか?』という、ありがたいお言葉をかけてもらえたのです。
同じニューヨークと言っても、自宅からコースまでは車で3時間弱かかります。最終日も早朝のスタートだったので、午前4時頃に自宅を出て、駆けつけてくださりました。さらにお子さんから預かった、お手紙と手作りのブレスレットまでいただいて…。感謝とほっこりとする気持ちで、胸がポカポカと温かくなりました。そのお子さんはゴルフを見ること自体、初めてだったそうですが、『ゴルフを始めたい』と言ってくれているそうで。ゴルフの魅力が伝わったことも、すごくうれしいできごとでした。
この“ご縁”を感じるためのトラブルだったのかなと、今は考えることができています。毎週、順調にはいかない転戦生活ですが、本当に私は人に恵まれているなということを実感する毎日です。今後もみなさんのお気持ちに応えられるように頑張りたいです。引き続き、応援をよろしくお願いいたします。
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