<ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ 事前情報◇18日◇レイクノナG&CC(フロリダ州)◇6608ヤード・パー72>
短いオフを終え、米国での2年目のシーズンに臨む古江彩佳は「去年も感じたんですけど、ここまでが早かった。まだ大会が始まるという感覚はないけど、うまく集中できれば」と臨戦態勢を整える。
「この大会に出るため、という感じで」と、渡米は15日の日曜日。時差ボケに関しても「あります(笑)。きょうも(夜中)2、3回起きました」とコンディションはバッチリとはいかないが、それでも笑顔が絶えることはない。それは「すごくうれしい。(プロアマ形式の)違うフォーマットの大会というのも楽しみ」と、過去2年間の優勝者しか出られない大会で開幕を迎えられる高揚感も支えになっている。
昨年は「CMEグループ・ツアー選手権」(11月17~20日)、「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」(11月24~27日)と日米のシーズン最終戦に出場し、オフに突入。12月はイベント参加やスポンサーへの挨拶回りなど、プロゴルファーにとって忙しい時期だが、「自分の時間もうまく作りながら、12月の練習は少ないなりにしながら、仕事もしながら。うまく過ごせた」と、この1月開幕に照準を合わせてきた。3月開幕の日本でのリズムは通用しない。「うまくチェンジできれば」と、米国式にしっかりと合わせてきた。
“ニューアイテム”も携えている。それがシャフト。クラブ自体に大きな変更はないが、一点、このオフにドライバーのシャフトをフジクラの『スピーダーNXグリーン』に挿し替えた。昨年10月に行われ連覇を成し遂げた「富士通レディース」の会場で初打ち。「シーズン中は替えずにいって、オフにやりました」と満を持しての投入だ。「緑も好きなので(笑)」という部分も気に入っている。
技術面では「グリーン周りがまだまだ。もっと技術を増やしながら、それを発揮できるように」という部分を、ここからの強化ポイントに挙げる。レイクノナG&CCはグリーンの傾斜も強く「乗っても落ちてくることが多い」と、小技が試されるコースでもある。「うまくハイブリッドやパターも使いながら(乗せたい)。ラフに入っても粘っこい芝なので、うまく対応できるように」と、警戒心も強める。
「楽しめるようにということが、(今年の)一番の目標。成績としてはトップ10回数を増やせたらいいな」。月曜日、火曜日とともに18ホールの練習ラウンドを敢行し、しっかりと準備も進めてきた。昨年7月の「トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン」で初優勝を挙げたことで手にした栄えある開幕戦のチケット。楽しみながら、しっかりとスコアも伸ばす。そんな大会にしたい。(文・間宮輝憲)