<フリードグループ・スコティッシュ女子オープン 3日目◇5日◇ダンドナルドリンクス(スコットランド)◇6494ヤード・パー72>
2日間単独首位をキープしていた渋野日向子だったが、曇天模様だった土曜日のスコットランドの空のように、その表情が晴れることはなかった。1バーディ・4ボギー・1ダブルボギーの「77」。トータル7アンダー・6位タイと上位にはつけているものの、「ちょっと落としすぎてショックですね」と、うなだれる。
力みのないスイングで、序盤はチャンスも作れていた。3番、4番と3メートルほどのバーディパットを打ったが、これが決まらない。この日は、先週メジャー大会を制したセリーヌ・ビュティエ(フランス)と、前日も同じ組で「65」をマークしたマヤ・スターク(スウェーデン)との同組。「2人がバーディを獲るのは分かっていたので、伸ばさないとと思ったんですけど、なかなかリズムに乗れなかった」。そうこうしているうちに6番で最初のボギーが来てしまった。
12番でボギーを叩くも、14番ではようやく初バーディも奪った。だがその後の15番パー3で、グリーン奥に着弾したティショットが跳ねて左奥の深いラフにはまる大ピンチが訪れた。さらに続く2打目でもグリーンに乗せることができない。結果的にダブルボギーを叩いてしまった。
「1個落としてから本当に情けないゴルフをしてしまった。すごく残念」。最終ホールで3打目がグリーン右のクリークにつかまるなど、上がり2ホールは連続ボギーに。「最後の方はガタガタしてしまって、すごくもったいない」。悪い流れを断ち切ることはできなかった。
パッティングでは打ち切る感覚をつかめず、グリーン上では32パットを数えた。パーオン数も15回、16回と来ていたが3日目は11回と落とす結果に。予選ラウンドでは、腕まかせではなく体の使い方を意識したスイングを徹底し冷静にプレーしてきたが、「最後のほうは気持ちが落ちてしまってできなかった。そういうところです」と焦点にもズレが生じてしまった。
2週連続優勝を目指す首位のビュティエとは6打差。「だいぶ差が開いているので、1個でも上にいけるよう頑張ります」。残り18ホールも、上を見て歩みを進めていく。最終日は、開幕前に練習ラウンドをともにした西村優菜と同組になることが決まった。快晴予報が出されている日曜日。その空のように、晴れやかな表情で4日間を締めくくりたい。(文・間宮輝憲)