<HSBC女子世界選手権 事前情報◇25日◇セントーサGC(シンガポール)◇6779ヤード・パー72>
今季初戦「ファウンダーズカップ」で11位タイに入った畑岡奈紗が、3週間ぶりにツアーに復帰する。オフは日本に帰国し、プライベートの時間を過ごしながらゴルフクラブの調整も行い、充実した期間となった。
今大会の開催地シンガポールへ移動したのは日曜の夕方。それまでは「何日かフロリダで練習してから日本に戻ったんですけど、寒かったので思うように練習できませんでした。でも、クラブの調整やトレーニングなど、いろいろと充実していたかなと思います」と振り返る。
今週の最大の課題として挙げたのは「グリーン上」。そのため、パターの調整に取り組んだ。ヘッドはこれまでと同じベティナルディの『SS3 センター DASSプロト』を使用するが、ソールにべったりと貼っていた鉛がすべて取り除かれていた。
その理由について、「もともとはバランスをD3、D4ぐらいにしたかった。でも、32インチでバランスを取るには、かなりヘッドに鉛を貼らないといけない。だから、シャフトを長くして(33インチ)調整していた」と説明する。今回はクラブのバランスではなく、自身のアドレスやストロークに合わせる形で1インチ短くし、鉛も撤去。さらにロフト角を3度から4.5度に変更した。
「(これまでは)クラブに合わせて構えていましたが、それをやめてみた。自分の身長や腕の長さを考えると、一番構えやすいのは32インチ。前傾角度などもしっくりきている。今週はそこが一番違うところ」
畑岡は「ボールと目線を合わせて、そこにしっくりくる」アドレスを心がけている。「距離感が変わらないように、離れすぎないように。一番リラックスして握れるところを探していったら、32インチになった」と“自分仕様”の1本が完成した。
「パターがカギになると思う。ショットはそれなりにうまくできているけど、いいショットを打っても生かしきれていない。チャンスをしっかり決めていけるようにしたい」と意気込む。今季自身2戦目で大きな自信を得たい。(文・高木彩音)