<ファウンダーズカップ 最終日◇9日◇ブレイデントンCC(米フロリダ州)◇6465ヤード・パー71>
昨年はトータル4オーバーで予選落ち。そんな苦い思い出もある大会で勝みなみが躍動した。上がりの連続バーディで最終日は5バーディ・4ボギーの「70」でプレー。トータル12アンダーで今季初戦で7位に入った。
浮上を目指した最終ラウンドは、ロングパットを流し込むスーパーパットを披露しながらもバーディとボギーが交互に来る展開。もどかしい状況のまま、グリーン手前のバンカーから寄せきれなかった15番パー3をボギーとしてオーバーパーで終盤へと向かった。
「(テークバックで)肩が入っていなくて、スイングが小さくなっていたのが原因だと最後に気づけた。16番のティショットから良くなってきて、2打目も1メートルについたんですよ。それを外しちゃったけど(笑)」。兆しを感じながらの残り2ホール。17番パー5では難しいラフからのアプローチを1.5メートルに、18番では残り117ヤードからピッチングウェッジで「打った瞬間から“めっちゃいい”って見送った」と80センチにピタリ。連続バーディで“赤字”にして、昨年4月「シェブロン選手権」以来のトップ10入りを果たした。
米3年目のシーズンはポイントランキングトップ60が出場できる最終戦に出場することが目標のひとつ。そのためにも「出だしが大事」とロケットスタートを求めていた。好調で米国入りできたとはいえ、この結果は本人としてもちょっぴり“想定外”。「練習で調子がよくても、本番で活かせるかっていったらそうじゃない気がするというか。そういうのを経験しているからこそ、上位に絶対いけるっていう確信はなくて。大丈夫かな、という不安もあったけれど、ちょっとびっくりというかいい滑り出しです」。
最終日は本調子ではなかったが、4日間すべてをアンダースコアにまとめた。今季への期待感は「めちゃくちゃします」と笑顔を見せる。「いいプレーができていないなかでこの位置にいられる。もっといいプレーができたら、もっと上に行けるという確信が持てた。自信を持って日本に帰れます」。これからは台湾、米女子ツアーの中国戦、そして日本ツアー第2戦「Vポイント×SMBCレディス」に出場予定。経験値を積んで結果を残し、また米国に戻ってきたい。(文・笠井あかり)