<HSBC女子世界選手権 3日目◇1日◇セントーサGC(シンガポール)◇6779ヤード・パー72>
やはり今週も来た。世界ランキング2位のジーノ・ティティクル(タイ)が7バーディ・1ボギーの「66」をマークし、首位と3打差のトータル7アンダー・3位に浮上した。
現在、世界で最も好調な選手のひとりと言えるティティクル。昨年の「FM選手権」以降、出場9試合連続でトップ10入りを継続中。直近4試合で2勝を挙げるなど、その勢いは止まらない。
ただ、サウジアラビア→タイ→シンガポールと常夏の国を転戦し続け、疲労の色は隠せない。「(体力は)1から10で言うなら、5以下かな(笑)。本当に暑い。先週も暑かったし、サウジで勝った初週も暑かった。しかも、優勝するとメディア対応や色々やることが増えて、すごく疲れるしね」と、勝者ならではの悩みも吐露した。
その言葉通り、初日から「71」「72」とらしくないプレーが続いていた。「正直、2日目を終えたときは、もう優勝争いには絡めないと思っていた。あまりいいショットが打てなかったし、パットも決まらなかった」と振り返る。
しかし、3日目はショット、パットともに好調だった。2日間苦しんでいたティショットは、ドライバー変更が奏功して85.7%(12/14)を記録。さらに、パット数も初日31回、2日目34回から27回に大幅改善した。
本人は「何も変えていない」と前置きした上で、「ただ、リズム良くスムーズにストロークすることを意識した。完璧に打とうとしすぎないように」と、自然体を心がけたことで本来のゴルフを取り戻した。
2022年の「JTBCクラシック」では6打差を逆転した経験もある。現在、単独首位のリディア・コ(ニュージーランド)は間違いなく強敵だが、ティティクルにとっては十分に射程圏だ。
「自分のベストを尽くしてプレーするだけ」。昨季の年間女王が、22年の年間女王を追いかける。最終日は激闘必至だ。