<全米女子オープン 3日目◇1日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583ヤード・パー70>
首位と2打差の4位。トータル5アンダーのトップには3人並んでいるため、“2番手”という位置で渋野日向子は最終日を迎える。「66」というスコアは、首位のひとり、ミンジー・リー(オーストラリア)と並ぶこの日のベストタイ。バーディは7個奪ったが、「数えてなかった。ひさしぶりかも。いつも数えているタイプだし。ひさしぶりの感覚」と振り返る。集中力が研ぎ澄まされた一日だったことがうかがえる。
“全集中”で7バーディ奪取 V争いに向かう渋野日向子が味わった「ひさしぶりの感覚」
渋野日向子が「66」のベストスコアをマーク。2打差3位からメジャー2勝目かかる最終日を迎える。
配信日時:2024年6月2日 02時00分
<全米女子オープン 3日目◇1日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583ヤード・パー70>
首位と2打差の4位。トータル5アンダーのトップには3人並んでいるため、“2番手”という位置で渋野日向子は最終日を迎える。「66」というスコアは、首位のひとり、ミンジー・リー(オーストラリア)と並ぶこの日のベストタイ。バーディは7個奪ったが、「数えてなかった。ひさしぶりかも。いつも数えているタイプだし。ひさしぶりの感覚」と振り返る。集中力が研ぎ澄まされた一日だったことがうかがえる。
フェアウェイキープ率は78.5%(11/14)、パーオン率は66.6%(12/18)と、この日もショットが冴えわたった。1番のボギーは、2打目がトップするミスから生じたものだったが、「まっすぐ行ってるからいいや、みたいな。今まではどこに行ってるショットなんだというミスが多かったので」と、すぐに切り替えることができた。そして4番や6番、16番、そして難関の18番のように、1~3メートル以内とピンに絡めて奪うバーディを次々と決めていく。
14番パー4では、まさに“追い風”が吹いた。ピンまで10メートルほどのカラーからの3打目をパターでトライすると、ボールがカップの縁にピタリ。半分ほど浮いて止まっている状況になった。「入らないだろうなと思って近づいたら、(ボールがカップを)覗いていたから、ちょっと待ってたら風に押されました」。ホールの縁からせり出して止まっているボールは、10秒以内にカップに決まれば“有効”となる。もともとすぐにパターで押し込むタイプではあるが、「これは待とう」という判断でバーディを1つ稼ぐシーンもあった。
3日目の平均ストロークも『72.04』を記録した難コースで、ピンチがなかったわけではない。9番では大きくフックする12メートルのラインを2パットで決め、パーをセーブした。ここは「めちゃめちゃでかかったです」と振り返る場面だ。また、ともにこの日の難易度が3番目だった10番パー4、12番パー3ではそれぞれ手前、奥にあるショートサイドのバンカーからのショットを寄せて、ここでもパーを死守した。「12番もすごく難しかったけど、あそこをちゃんと乗り切れたのは大きかったですね」。そんなガマンの積み重ねが結実したスコアでもある。
今季はここまで9試合に出場し、予選通過は2試合(1試合は予選落ちなしの試合)と苦しんできたが、メジャーで優勝争いに食い込むのが渋野らしさ。この全米女子では、ヒューストンで行われた2020年大会で、最終日を首位で迎えながら4位と惜敗した過去もある。日本での初優勝は公式競技の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」(19年)で、同年には言わずもがな「AIG女子オープン」(全英女子)制覇も成し遂げており、やはりメジャーには縁がある。
開幕前にはウェッジとパター以外のシャフトを“全とっかえ”するという決断もしたが、これも「自分に合うシャフトを見つけられないままスタートしたのもあったし、思い切って戻したことはすごくプラスになっている」と効果を実感できている。残り一日も自信を持って、振り抜けそうだ。
「まさかこの位置で戦えると思ってなかったから、楽しみたい。またあしたも吐きそうになると思いますけど泥臭く」。メジャー2勝目がハッキリと見える位置で最終日に向かう。(文・間宮輝憲)
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