<全米女子オープン 2日目◇31日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583ヤード・パー70>
テキサス州ヒューストンで行われ、優勝争いのすえ4位になった2020年大会。全米女子オープンでは、それ以来となる決勝進出という話を記者から振られると、渋野日向子は「えー!? ほんとに? あれ以来? トントントンヒューストン? 衝撃です」と、驚きの声をあげる。だが「全米は、してやられている感がある」とすぐに納得。そして今回も、その4年前と同じく上位で週末に入ることができた。
シャフト変更は「新しい発見になった」 渋野日向子がメジャーでも続ける“試行錯誤”
全米女子オープンの予選ラウンドが終了。渋野日向子はトータル1オーバー・5位タイで決勝へ進む。
配信日時:2024年6月1日 05時00分
<全米女子オープン 2日目◇31日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583ヤード・パー70>
テキサス州ヒューストンで行われ、優勝争いのすえ4位になった2020年大会。全米女子オープンでは、それ以来となる決勝進出という話を記者から振られると、渋野日向子は「えー!? ほんとに? あれ以来? トントントンヒューストン? 衝撃です」と、驚きの声をあげる。だが「全米は、してやられている感がある」とすぐに納得。そして今回も、その4年前と同じく上位で週末に入ることができた。
この日のフェアウェイキープ率は92.8%(13/14)とティショットは正確。そしてパーオン率も72.2%(13/18)で、しっかりとチャンスも演出しており、そのキレ味が印象的な2日間でもあった。「今週はドライバーから気持ちよく振れているという感覚があるので、1個ミスしようが、そんなにマイナスには考えていなかった」。
3打目を1.3メートルにつけた7番パー5や“お先に”で決めた9番パー4など、ショットで奪ったバーディに対し、「自分は昔からショットメーカーというか、ショットでバーディを取りにいくみたいな。それが戻ってきたかなという感覚は、最近のなかでは一番ありますかね」とうなずく。
ここまで9試合に出場し、予選通過は2試合(1試合は予選落ちなしの試合)。そんな苦境から脱しようと、開幕前には「よりいいもの、自分が打ちたいドローボールを打つためのものがもっとあると思って、いろいろ試していました」と、試行錯誤の様子を明かしていたが、それはメジャーの舞台でも変わらない。
そのひとつがシャフトで、今週からウェッジ以外のものを差し替えた。例えば、ドライバーは昨年まで使用してきたフジクラの『スピーダーNX 5SR』に戻した。この変更について渋野は、「先週まで使っていたシャフトが若干硬くて、右に出すドローが出なかった。どうしようかなと思った時に、いままで使っていたちょっと軟らかめで返ってくるようなシャフトに戻そうと思った」と、その意図を明かす。そして「ドライバーが気持ちよく振れている感じがある。ラフに外したのは16番のスプーンだけなんですよ。ドライバーで打てば良かった。狭いけどさ~(笑)」というほど、手応えを感じている。
他にもユーティリティ(UT)には、グラファイトデザインの『ツアーAD HY75R』や、アイアンにフジクラの『MCI』などが確認できる。さらに3、4、5番のUTのヘッドも、今週からスリクソンの『ZX Mk II』を使用。これについても、「やわらかい球で飛んでいく感じがすごく良かった」といい感触を手に残す。“変化”を恐れず、より良い道を模索する日々を送っている。
それは簡単なことではなく、「めっちゃしんどいです(笑)」という本音も。「いろいろやってきたなかで理解をしてきて、シャフトを替えるという選択にもなった。スイングもある程度自分のなかでは悪くないのに、という感覚があったので、スイングを変えることも大事だけど、違うことで変えられたら、という新しい発見になった」。ただそのしんどさは、経験として積み重なっている。
さらに「(全米に出ているのは)自力ではあるけれど、ある意味自力じゃないんですよ。だから『楽しまんとな』みたいなのもあった。シャフトも替えてフレッシュな気持ちでできている。それが予選通過につながったのかな」とも話す。今年が2019年の「AIG女子オープン」(全英女子)を制して得た、5年間のメジャー出場権の最終年になるが、それもプラスに変えていく。
3パットで喫した3つのボギーはもったいないと悔やむが、トータル1オーバー・5位タイと、ここまで順調に歩みを進めている。「いつまでここで戦えるかわからないし、どの試合に出られるかもわからないけど、大きい大会だからやれるだけやるぞ、という前向きな気持ち」。上位争いに食い込んでいるこのメジャー大会は、渋野日向子が取り組んでいることの一端を垣間見ることができる舞台でもある。(文・間宮輝憲)
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