米国女子ツアーの開幕戦は過去2シーズンの優勝者しか出場できないことから、先週行われた第2戦「ファウンダーズカップ」がほとんどの選手にとってのシーズン初戦となった。日本勢は12人が出場し、米デビュー戦の山下美夢有が最上位の4位フィニッシュ。史上最年少で日本の年間女王に輝いた、その力を改めて実感した。
米ツアー挑戦にあたって山下に心配されていたのは“食事”だった。昨年までは海外メジャーにスポット参戦してきたが、家族そろって満足に食べられなかったことも多かったという。それは国内専念を強調してきた理由のひとつにもなっていたが、華々しく迎えたルーキーイヤーにおいては、その心配はなさそうだ。
昨年の米最終予選会(Qシリーズ)は帯同したマネージャーが毎日、ご飯を作っていた。だが、マネージャーは選手と全く一緒に行動するし、栄養管理の知識も浅いことから、「選手のご飯を作るのは責任重大。わたしはもう…」と料理担当を降りた。
その代わりに山下の食を支えたのは、滞在する家(Airbnb)の近くに住む現地の日本人シェフ。栄養バランスが考えられた献立で、夜ごはんと朝ごはんを準備してもらった。山下は肉派で有名だが、魚料理もバランスよく出たらしい。そして驚いたのが、トーナメント会場ごとに滞在する現地シェフを探し、お願いするということ。あくまで「まだ試験的」だというが、自身初戦で4位に入ったのも食の支えがあったからに違いない。
一方で、同じくルーキーの岩井明愛、千怜のツインズは外食派だ。「食べられないものはないですね。レストランも経験として大事かなと思って」と、外食は米国生活や英語に慣れるための勉強のひとつでもあると考えている。千怜はオフに「ハンバーガー店巡りをしたい」と話していて、今大会前にはコース近くにあったファストフード店『Chick-fil-A(チックフィレイ)』に行ったことを明かしていた。
「おいしかったです。満足度はソースが8割くらい(笑)」と、チキンをディップして食べるオリジナルソースに舌鼓を打ってニコリ。筆者も最低週2でいくほど大好きな店だということは置いておいて、チーム岩井はホテル暮らし&レストランで食事が基本的な行動パターンになる予定だ。