<ファーヒルズ朴セリ選手権 2日目◇22日◇パロス・ベルデスGC(カリフォルニア州)◇6447ヤード・パー71>
決めれば週末行き、外せば予選落ち。稲見萌寧にとっての山場が最終9番で訪れた。グリーン手前のバンカーにつかまり、そこから2メートルにつけてのパーパット。「なんでこんな…最後自分で自分を苦しめるんだろうと思っていたけれど、入って報われて良かった」。決め切って、ホッと胸をなでおろした。
1アンダー・37位タイからスタートして、11番でボギーが先に来た。13番で獲り返しても、16番から連続ボギー。18番でチップインバーディを奪っても、1番でボギーと“シーソーゲーム”が続く。午後組のスタートでイメージが湧きづらいというポアナ芝のグリーンが、稲見を波に乗せてくれない。
「ずっと気にはしていた。気にしているからこそ、バーディが来てもまたすぐボギーで、余計にひやひや状態でした」というボーダーラインとの攻防。それでも、実測445ヤードの7番パー5で2オンに成功してバーディを奪い、ここでトータル1オーバーに戻した。
そして最終9番で見たリーダーボードで、自身がカットライン上にいることを把握する。「とりあえず最後なんとか耐えきれて良かった」。カップを外して狙ったフックラインは真ん中から沈んだ。
2週間前の中国大会では、ルーキーイヤーで初の予選落ちを喫した。「ひと安心というのが一番」と悔しさを残したアジアシリーズからを晴らした形。ここから浮上を求めていく。
ショットがの感触が悪くない分、チャンスメークを増やして、パッティングで決め切ることを思い描く。「フェアウェイは広いけれど、ラフに入るとグリーンを狙いづらい。フェアウェイキープとグリーンオンさせることが大事だと思う」とショットの精度をキーポイントにしながら、「とりあえず幸せです」と笑顔でムービングサタデーに向かっていく。