<ファウンダーズカップ 2日目◇7日◇ブレイデントンCC(米フロリダ州)◇6465ヤード・パー71>
22位から出た畑岡奈紗は6バーディ・1ボギーの「66」と伸ばし、トータル7アンダー・7位タイにつけた。目下の課題として挙げるパッティングが好調で、この日は29パット。首位と5打差で今季初戦から優勝争いに名乗りを上げた。
出だし10番でバーディ発進。右1メートルのチャンスにつけた16番からは3連続バーディを奪った。「バックナインの方がスコアを伸ばしやすいのかなという印象はある。きょうのフロントナインも耐えていたところがあったし、もう少しパー5で獲れていたら良かった」と反省点もあるが、アウトでもひとつ伸ばし、総じて高評価。「いいラウンドだった」と好位置につけた。
グリーン上では発見もあった。これまでは1メートルほどのショートパットで体が動き出しづらくなっていた。「よりスムーズなストロークをするために、どれだけ自信を持ってアドレスできるか。とにかく体と腕がしっかり同調するような打ち方をできるように」。肩回りの筋肉の緊張をほぐし、“グラグラせずにハマる”ところで構えることを心掛けている。手を使ってグリーンの傾斜を読むエイムポイントの新たな方法も習得した。
開幕2日前の火曜日には選手ミーティングが行われ、ツアーで慢性的な問題になっているスロープレーの罰打が強化されることが伝えられた。正式発表は来週になる見込みだが、選手に与えられる秒数は基本30秒で、時間の“持ち越し”は可能。計測ホールで6秒以上の超過から罰打が科されるというより厳格なものになる。
新ルールの適用は3月27日開幕の「フォード選手権」になるが、通達があった今週からすでに、選手への意識づけは始まっている。畑岡もルール改正に納得感を示す。「私の場合はショットで30秒をかけることはほぼない。20秒で打ったら10秒はグリーンに時間をかけられる。(パターは)エイムポイントを始めて、近い距離でも30秒に収まりきらなかった」と話す。
オフに行ったクラブの微調整や、高弾道を求めて初投入した6番ユーティリティなどにも支えられ、ショットには手応えを感じている。「パットをしっかり決められれば、もっといいスコアで上がれると思う」。過去2シーズンの優勝者のみが出場できる開幕戦には出られず、これが今季初戦。3年ぶりの勝利に向け、ムービングデーに伸ばしたい。(文・笠井あかり)