昨年、日本勢では1990年の小林浩美以来、2人目の快挙となる『ルーキー・オブ・ザ・イヤー』(新人賞)を獲得した西郷真央。米ツアー2年目の自身初戦となった先週の「ファウンダーズカップ」でクラブセッティングを覗いてみた。
クラブはあまり替えないタイプの西郷だが、会場でバッグを見ると大きな変化が見られた。長らくキャロウェイの『パラダイム ◆◆◆』を使用していたが、ここに来てタイトリストの『GT3』にチェンジ。
替えたのは昨年末で、国内でテストを重ねたという。そこには、こんな悩みが。「スピン量が(昨季)終盤に少なくなってきてしまって、それで雨の日やスイングスピードを落としたときに滑る球が出ていた」。エースドライバーは、かつて2300回転と適正なスピン量が保たれていたが、消耗を続けた結果、2000回転を切ることもあり、新たなヘッドを探すことになった。
そして、クラブ担当者へ相談したところ、『GT3』を勧められたという。「一発目でハマったわけではないけれど、グルー(接着剤)のポジションを調整して、うまくハマってくれた。ずっと使っていたパラダイムのグルーのポジションを把握してくれていた人だったので、それと自分の好みに合うように作ってもらった感じです」。西郷のクラブを熟知するクラフトマンによって、納得の一本に仕上がった。
その他のクラブに変更は見受けられないが、中身が少し変わっているものもある。「ユーティリティも同じモデルですが、新しくして、グルーの位置を変えてもらった。自分の欲しいスピン量に調整しました」。細部にまで詰まったこだわりを、念願の米初優勝へとつなげたい。
【西郷真央の初戦セッティング】
1W:タイトリスト GT3(10°/USTマミヤ The ATTAS V2 5S)
5,7W:ヤマハ RMX VD/F(18,21°/USTマミヤ The ATTAS V2 6S)
4,5UT:ピン G425(USTマミヤ LIN-Q 7S)
6I~PW:ミズノ JPX923(日本シャフト N.S.PRO 850GH neo S)
48,54,58°:タイトリスト ボーケイSM9(日本シャフト N.S.PRO 950GH S)
PT:オデッセイ ホワイトホットOG ROSSIE
ボール:ブリヂストン ツアーB XS