今週19日(木)に米フロリダ州オーランドで2023年シーズン開幕戦を迎える米LPGAツアー。初戦の「ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」は2年間の勝者だけが出場できるエリート大会で、セレブリティとともにプレーする華やかな“プロアマ戦”。日本からは畑岡奈紗、古江彩佳、笹生優花が参戦する。だが、欠場する昨年の「全米女子オープン」覇者のミンジー・リー(オーストラリア)と「HSBC女子世界選手権」覇者のコ・ジンヨン(韓国)に、罰金2万5000ドル(約320万円)が課せられることが分かった。
米LPGAツアーには「同じ大会を4年続けて欠場できない」というルールがある。ミンジーもジンヨンも過去3年間、同大会の出場資格を持ちながら欠場を続けていた。手首の故障を抱えるジンヨンは、一度は出場を決めたが、後に欠場することとした。またミンジーは母国オーストラリアの23年スケジュールは今大会のあとで、2月にタイで第2戦を迎えるまで4週間のオープンウイークがあるため、出場するには1大会のためだけに渡米が必要となる。
このルールは米LPGAツアーがアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)やカリー・ウェブ(オーストラリア)らスター選手の欠場を防ぐために作られたもの。以前は海外での大会にもルールが適用されていたが、昨今はアジアシリーズなど米国外の大会が増え、さらにチャイルドケアなど米国内で受けられる同等のサービスが提供できないことから海外での大会は適用されなくなった。
4度の欠場で2万5000ドルの罰金、さらに5度目と欠場が続けば罰金は3万5000ドルへと増額される。ただし二人はツアーコミッショナーのモリー・マーコックス・サマン会長に罰金免除の“嘆願”が可能で、あとはサマン会長の決定次第となる。(文・武川玲子=米国在住)