<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前情報◇19日◇サハリーCC(ワシントン州)◇6831ヤード・パー71>
1977年には樋口久子が日本人として初めてメジャー優勝を飾った「KPMG全米女子プロ」。今年は史上最多12人の日本勢が出場する。開催に先立ち、過去日本勢の戦績を振り返る。
◇
■2023年大会 攻めのゴルフで笹生優花が単独2位
バルタスロールGC ローワーコース(ニュージャージー州)で開催された23年大会は、日本勢8人が出場。首位と5打差で最終日をスタートさせた笹生優花が輝きを放った。前半はバーディ1つで優勝争いは厳しいと思われたが、後半は雷雲接近により2時間中断となり、明けた10番でチップインバーディを決めると、そこから猛チャージ。12番で8メートルのバーディパットを沈め、続く13番では2打目をピン横30センチにつけるスーパーショットを見せた。15番でも奥から7メートルのバーディパットをねじ込み、ついに首位に並んだ。
迎えた上がり3ホール。16番でボギー、17番パー5はパーをセーブすると、左に池が広がる最終ホールでは、グリーンを狙った2打目はバンカーへ。3打目をOKの距離に寄せ、バーディフィニッシュとした。結果的に優勝したイン・ルオニン(中国)には1打及ばずの2位だったが、「いままでやってきたことがすこし実って良かった。まだやることはあるけど、いまはとてもハッピー」。メジャー大会での優勝争いを楽しんだ。
■2018年大会 畑岡奈紗が三つ巴のプレーオフへ
18年大会はケンパーレイクGC(イリノイ州)での開催。最終日、トータル2アンダー・23位タイからスタートした畑岡奈紗は2イーグル・5バーディ・1ボギーの8アンダー「64」をマーク。トータル10アンダーまで伸ばし、首位に立った。クラブハウスリーダーとして戦況を見守っていたが、最終的にユ・ソヨン、パク・ソンヒョン(ともに韓国)も首位に並び、三つ巴のプレーオフに突入した。
1ホール目でメジャー制覇経験のある2人がともにバーディ。畑岡は惜しくもパーとし、敗退。樋口久子以来、41年ぶりの偉業達成はならなかったが、「自分らしいプレーができた」と晴れやかな表情で振り返った。
◇
今大会終了後、世界ランクに基づく五輪ランキングによって女子ゴルフの「パリ五輪」代表争いが決着する。ランキング上位2人に出場権が与えられる日本勢は1番手の笹生優花(6位)のみが内定。2番手以降は古江彩佳(20位)、畑岡奈紗(21位)、山下美夢有(22位)、岩井明愛(36位)らが続いている。パリ五輪行き最後の1枠を誰が射止めるのか。し烈な代表争いからも目が離せない。
【出場予定の日本勢】
笹生優花(4)
渋野日向子(5)
畑岡奈紗(8)
古江彩佳(3)
西郷真央(3)
西村優菜(2)
勝みなみ(2)
稲見萌寧(初)
山下美夢有(初)
岩井千怜(初)
岩井明愛(初)
竹田麗央(初)
()内は出場回数