<コグニザント・ファウンダーズカップ 3日目◇13日◇アッパー・モントクレアCC(米ニュージャージー州)◇6536ヤード・パー72>
「68」、「69」、この日の「67」と唯一3日間60台を並べているミンジー・リー(オーストラリア)がムービングデーに首位浮上。トータル12アンダーで2位に3打差をつけ、逃げ切り態勢を整えた。
出だしの1番こそボギーとしたが、続く2番パー5でバウンスバックに成功。6番、8番、9番と立て続けにバーディを奪ってトップに立つと、後半12番パー5では2オンに成功し、およそ7メートルを流し込んでイーグルを奪取した。この日のベストスコアを叩き出して、後続を突き放した。
3打差は大きなアドバンテージに感じている。「バーディが獲れるホールも2オンできるパー5もある。ウェッジで狙えるホールはほとんどない。だから、自分の位置はかなりいいと思っている」。18ホール中4ホールあるパー5だが、初日に4つ全てでバーディを記録。そして2番、9番、12番については3日間すべてバーディ以上を奪い、パー5の3日間合計は11アンダー。飛距離と安定を兼ね備えてこそのビッグスコアだ。
ミンジーは今大会のディフェンディングチャンピオン。2019年、21年(20年は中止)を制したコ・ジンヨン(韓国)に続く、大会2人目の連覇達成も目の前に見えている。だが、それを気にする素振りはなく、ミンジーは落ち着いている。「冷静になっている。あまりに多くを考えすぎたりはしていない」と“優勝”への意識はないと断言する。
「ただ自分のプレーをして、自分がコントロールできることに集中し、自分のゲームプランをしっかりやりたい」。ツアー通算8勝(うちメジャー2勝)を挙げて世界ランキングでは現在6位につけるミンジーだが、今季の成績は芳しくなく、ここまでの出場4戦(国別対抗戦を除く)での最高位は今季メジャー初戦「シェブロン選手権」の41位タイ。優勝争いどころか、予選通過がやっとというシーズンの序盤だったが、連覇かかる一戦で実力者が目覚めるか。(文・笠井あかり)