海外メジャー「全米女子オープン」で2勝を飾る笹生優花が16日、アース製薬株式会社との所属契約を発表した。都内で行われた会見では「プロゴルファーとしてアース製薬さんと一緒に成長して世界一を目指していきたい」と抱負を語り、あと23日後に迫った「パリ五輪」に向けても意気込んだ。

日本人の父とフィリピン人の母を持ち、コロナ禍で開催された「東京五輪」はフィリピン代表として五輪に出場。日本の国籍法で22歳までに日本かフィリピンか選ばなければならなかったため、同年11月に日本国籍を選択した。今年の「パリ五輪」日本代表選考レースは、6月の「全米女子オープン」で優勝を飾ったことで当確し、日本勢一番手でパリへの切符をつかんだ。山下美夢有、松山英樹、中島啓太と共に日の丸を背負う。

「メダルは取りたいと思っている。でも結果をみるよりは、準備が一番大事。100％で出場できる準備をして、自分にチャンスをあげられるように頑張りたい」。東京五輪では9位。パリでは表彰台を目指していく。

開催コースのル・ゴルフナショナルはラウンドしたことがなく、パリも訪れたことはない。情報は現地入り後に集めていくことになり、同コースで行われた18年PGA米欧対抗戦「ライダーカップ」を映像で見たことがあるくらい。「実際どんな感じななのかはまだ分からないので、行ってからのお楽しみ（笑）。テレビで見たら難しいゴルフ場なので、時間をかけて準備をしていきたい」と“花の都”へのイメージを膨らませる。

普段から、アース製薬が手掛けるオーラルケア商品を愛用中。「口のケアが大事にしている」とアスリートとして手放すことができない一品だが、会見に同席した取締役会長・大塚達也氏は「全面的にサポートしたい。もし金メダルを取られたら特別ボーナスを奮発したいですね」とバックアップを約束した。

「すごく楽しみにしている。しっかり休んで準備して、体調を崩さないようにしてパリに出場したい」。グローバルに事業を展開する企業からの力強いサポートを受けながら、目標とする「世界一」の座を駆け上がる。（文・笠井あかり）