<JMイーグルLA選手権 事前情報◇15日◇エル・カバレロCC(カリフォルニア州)◇6679ヤード・パー72>
練習場にいる山下美夢有の様子に少しだけ変化があった。それはキャディバッグのとなりに“キャリーケース”が置かれていること。それで大事なモノを運んでいる。
「(弾道計測器の)トラックマンとGCクワットが入っています。機内に持ち込んどかないとダメ。これまでは手で持っていたけれど、重たいのでこれに入れて。(機内に)積むのが大変なんですけどね(笑)」
正面にGCクワット、後方にトラックマンを置き、数値を確認するのが山下流。これまではともに手持ちで機内に持ち込んでいたが、運びやすいようにと、機内持ち込み可能サイズのキャリーケースに入れた。1年前ほどにニューバランスからもらったもので、「サイズ感もいいなと。(使い心地は)めっちゃ良いです。これは本当に便利」。まずは、ここからの4連戦で活躍すること間違いなしだ。
3月のアリゾナで今季初の予選落ちを喫すると、翌週の日本ツアー「ヤマハレディースオープン葛城」を欠場した。「あまり体調がよくなったので。(いまは)大丈夫です」。2週間のオフは日本で調整を重ね、日曜日に米国入り。月曜日から精力的にコースを確認している。
ここまで4試合に出場してトップ10入り2回。ただ、予選落ちも1度あり、それは海外メジャーを除く“平場大会”での予選落ちは2022年10月の日本ツアー「マスターズGCレディース」以来だった。
「だいぶ(調子は)良くなっていると思うけれど、それがスコアにつながっていない。けっこう力が入っているのかなって感じる。リラックスしながら、初日から落ち着いてプレーしたい」というのがいま取り戻したいスタイル。「距離が短いのでパー5でも2オンしやすい」というコースでも、自身の調子を踏まえながら攻めと守りの状況判断をする、というのが今週のテーマだ。
来週には海外メジャー今季初戦「シェブロン選手権」が控え、その前哨戦の位置づけにもなる。「今週から切り替えて、淡々とプレーして。結果もそうだし、自分が納得するショットをいかに打てるかも大事。そういうショットを増やせるように頑張ります」。まずは自身のスタイルを取り戻し、来週に弾みをつける4日間にしたい。(文・笠井あかり)