<AIG女子オープン 最終日◇13日◇ウォルトン・ヒースGC(イングランド)◇6881ヤード・パー72>
最終日に一緒に回ったメーガン・カン(米国)と、話しながら歩みを進めたり、ふざけ合ったり。そのたびに西村優菜の笑顔が弾ける。「きょうも風が強かったけど、そのなかでテンポを崩さずにティショットを打てていたし、楽しんでできたと思います」。1つスコアを落として18番グリーンを降りることにはなったが、その足取りは決して重くはない。
「孤立」から「コミュニティの一員」へ 西村優菜、米ツアーメンバーとしての“今”
西村優菜は今季メジャー最終戦をトータルイーブンパー・21位タイで終えた。今年から参戦している米ツアーでの4カ月を振り返る。
配信日時:2023年8月13日 21時14分
<AIG女子オープン 最終日◇13日◇ウォルトン・ヒースGC(イングランド)◇6881ヤード・パー72>
最終日に一緒に回ったメーガン・カン(米国)と、話しながら歩みを進めたり、ふざけ合ったり。そのたびに西村優菜の笑顔が弾ける。「きょうも風が強かったけど、そのなかでテンポを崩さずにティショットを打てていたし、楽しんでできたと思います」。1つスコアを落として18番グリーンを降りることにはなったが、その足取りは決して重くはない。
トータルイーブンパー・21位タイという結果に対しては、「欲をいえばもっといいゴルフがしたかったし、2日目や昨日の前半はショットを崩してしまった」と後悔も残る。それでも「悪いところがあるなかで、うまくスコアをまとめられた」と、自己評価は70点の合格点と言ってもいい点数を与えた。全英女子の4日間については、「難しかった。距離もしっかりあったし、ウッドを持つ回数が特に多かった気がする。でもパッティングのフィーリングは全体的によかったし、もちろん悔しさはあるけど、まずまずかな」と振り返る。
昨年末のQシリーズ(予選会)を経て、今季から米国女子ツアーに参戦。開幕当初は優先出場順位が低いなか、なんとか出場権を得る立場だった。第1回リシャッフルで、出場カテゴリーが上がるポイントランキング80位以内に入ったこともあり、結果的に今年のメジャー大会5試合にフル出場することができた。
今季最初のメジャー大会だった4月の「シェブロン選手権」会場では、「来る前に思っていたよりも苦しんでいます」など、もがく心境を明かしていた。「毎試合毎試合、出場資格やカットラインに追われてやっている状態」。出場が決まっていない状態で大会会場に向かい、ウェイティングで下りてきた試合でつなぐ、それがこの時期の西村の立場だった。しかしそこから4カ月が経過。今年行われるすべてのメジャーを終えた英国で、何か心境に変化はあったかを聞いてみた。すると、こんな答えが返ってくる。
「ポジション的に苦しい状況は変わってない。毎試合“気負って、気負って”という感じはあるし、そこは今も難しいと思いながらやっています。ただ、徐々にこのコミュニティのなかで友達ができたり、挨拶できる選手が増えてきて、それは楽しい。最初のほうは孤立している感じがあったけど、今はコミュニティの一員としてできているので、すごくうれしいです」
この全英女子は全日程終了後に、今季2回目の米国ツアーリシャッフルが行われる大会でもあった。再び80位以内を目指すなか、西村は85位で開幕を迎えていた。華やかな雰囲気の大舞台は、同時に今後を左右するかもしれない場所でもあった。それは“苦しい状況”。ただラウンド中に見せていた楽しそうな振る舞いは、確かにツアーメンバーに受け入れられていると感じさせるものだった。
ゴルフ面に関しても、「ちょっとずつ前に進んでくれてるといいんですけど」と笑いながらも、感じる手ごたえも強くなっている。「メジャーも戦って、いろんなところを転戦しながら、日本では経験できないコースや芝、風を経験しながらやっているのは大きい。それをまとめて結果につなげないといけない。頑張っていくしかないですね」。
今週21位タイに入ったことで、ポイントレースも76位まで浮上してリシャッフルもクリア。次に目指すのはアジアシリーズの出場権が得られるラインだ。日本で行われる「TOTOジャパンクラシック」(11月2~5日)などが、それにあたる。
一息つく間もなく、次は17日から北アイルランドで行われる「ISPS HANDA・ワールド招待」に出場。そこからカナダ、米本土に移って連戦は続いていく。「そこ(アジア)に向けて上位で戦える回数を増やしていきたい」。米ツアーメンバーのひとりとして、“仲間たち”と一緒に、今度は日本の土を踏みたい。(文・間宮輝憲)
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