＜HSBC女子世界選手権　最終日◇3日◇セントーサGC（シンガポール）◇6775ヤード・パー72＞

週末に大まくりだ。「74」「75」と本調子ではなかった笹生優花は、トータル5オーバーの55位タイで週末に入った。だが、3日目に6バーディ・2ボギーの「68」で回ると、最終日はボギーフリーの「66」。この日のベストスコアタイをたたき出して急浮上した。

笹生は全体トップの午前7時15分にティオフ。スタート前の練習では暗く、辺りがやっと明るくなり始めた“朝イチ”にコースへ飛び出した。思うようなウォーミングアップができない状況でも、序盤からリズム良くバーディを奪っていく。

フェアウェイキープは4日間で最も少ない8回にとどまったが、パーオンは最も多い15回を数えた。「（パーオン率は）そんなに良くない気がするけど…」と本人は首をひねるが、最終ホールまで大きなミスなく終えることができた。

週末に10個伸ばし、順位は55位タイから17位タイまでジャンプアップ。4日間の獲得バーディ数は『19』個で全体1位だった。「なにが変わったんですかね？」と笹生らしくあっけらかんと振り返るが、このシンガポール戦で上昇気流に乗ったことは間違いない。

「アラムコ・サウジインターナショナルレディス」、「ホンダLPGAタイランド」と渡り、今週で今季自身開幕からの3連戦を終えた。「この3週間、ずっと早起きだったので寝足りないというか。楽しかったけれど…。72時間寝ます（笑）」。このあとは米国で拠点とするダラスに直行。つぎのロサンゼルス戦での上位争いのために、まずはしっかりと休養を取り、調整を重ねていく。（文・笠井あかり）