ザ・アニカ・ドリブンbyゲインブリッジatペリカン
「いいカムバック」 単独2位から『+3』スタート 勝みなみは“崩れて、戻して、伸ばして”集大成へ
いきなりのトリ発進だったが…勝みなみは伸ばして、上位キープで最終日へ
配信日時:2023年11月11日 23時15分
<ザ・アニカ・ドリブンbyゲインブリッジatペリカン 3日目◇11日◇ペリカンGC(米フロリダ州)◇6349ヤード・パー70>
首位と2打差の単独2位からスタートした勝みなみが、いきなり大ピンチを迎えた。1番は300ヤードほどのパー4でチャンスホール。ここでティショットをやや左に曲げたが、これが思いのほか左にこぼれた。タフなライからの2打目はグリーンをオーバー。砲台グリーンになっていて、上り傾斜が強くグリーンに乗ってからはピンまで下る場面でパターを選択。だが、この寄せが傾斜を上がりきらず。同じく2回目も戻ってきた。結果5オン2パットのトリプルボギーという悪夢のような幕開けとなってしまった。
「やってるわーという感じでした」と気落ちもしたが、「トリプルボギーだったから気持ちが切り替えられた」と、そこからはハンデを背負っての17ホールが待ち受ける。「後半の10番であれが来たらガクっていってたかもしれないけど」と言うように、出だしの失敗は取り返し可能。ひたすら目の前の一打に集中して、挽回を目指した。
「きょうイーブンまで持って行ければいいと思った」。最初のバーディは6番。ここで一つ取り戻し、あと2つ。続く7番パー5は、隣のホールを使う“みなみルート”で3日連続の2オン。惜しくもイーグルパットは決まらずとも、目標まであと一つに迫った。エンジンもかかってきた8番ではナイスパーセーブ。9番ではバーディ逃しのパーと落ち着きを取り戻し後半に入る。
10番ではティショットがフェアウェイを捉えるも、2打目でミス。グリーン手前に落ちると、そこからのアプローチはグリーンをショートした。寄せてボギーとしたが、いらだちは隠せなかったが、それでも気持ちは切らさない。12番パー3では「感触も完ぺき。めちゃくちゃよかった」と8番アイアンのショットを自画自賛。もう少しでホールイワンという20センチのバーディパットを流し込み、これをきっかけに猛チャージが始まった。
続く13番パー4ではミスショットという2打目がピン筋に飛びバーディ。14番パー5では2打目でカラーまで運び、楽々バーディ。15番パー3では奥のピンに対してティショットを大きく奥に外すも、20ヤードを超える2打目でパターを握り、直接決めた。この時点で借金返済どころか2アンダーの貯金生活に戻り、そのまま駆け抜けた。
6バーディ・1ボギー・1トリプルボギーの「68」で回り、トータル12アンダーでムービングデーを終えた。アクシデントともいえるトリからスタートした決勝ラウンドの最終組をアンダーパーで乗り切り、表情も明るい。「2つ伸ばせるとは思っていなくて、すごくいいラウンドだったと思う。いいカムバック」とポジティブな気持ちのまま最終日へと向かう。
首位とは6打と差が開いたが、そこは意識しない。「あしたは今までやってきたことを全部出し切って。1年間応援してくださっているファンの方もいると思うので、いいゴルフをして終わりたい」と決意を込める。悪い物はこの日出し切った。「自分でも自分のいいゴルフを見たい。自分の集大成のゴルフになる」と、気持ちを込めて戦う構え。
トップ3に入れば、年間ポイントランキングでも60位内に浮上し、次週の最終戦進出にも望みが残されるが、それも「天のみぞ知る」こと。ルーキーイヤー最後の日と位置づける最終日。勝みなみのフィナーレが明るいことを願いたい。(文・高桑均)
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