<HSBC女子世界選手権 事前情報◇26日◇セントーサGC(シンガポール)◇6779ヤード・パー72>
昨年、3日目に単独トップに立ち優勝争いを演じた古江彩佳がシンガポールの舞台に帰ってきた。月曜日の正午に移動し、火曜日に18ホールの練習ラウンドを行った。
一年前を振り返ると「悪い思い出しかないです。朝からしんどかった…」と苦笑い。2位と2打差で迎えた最終日に体調を崩してしまい、3オーバーの「75」でプレー。結果、8位タイと優勝には届かなかった。今回は食事内容など体調管理を徹底しながら4日間に挑んでいくと言うが、首の肌がかぶれていてやや青くなっていた…。
「一応大丈夫です。でもけっこう痛い。スイングするときもヒリヒリする。(薬を)買うのも怖い(苦笑)」と、体調には問題がないと話すものの痛みを抱えながらのスイングとなる。それでもゴルフの調子は「ぼちぼちです」と笑顔を見せた。
古江はこれまでも“ぼちぼち”という表現を使うことが多い。「本当は自分のなかでも“いい”と言いたいんですけど、そう思ってしまうと余裕を持ってしまったりするのかなっていうのもあったり、“悪い”というと悪い印象が入ってしまうと思うので、何もないように言ってます」と明かした。“ぼちぼち”の裏には気持ちをフラットにしたい、古江なりの意思が込められていた。
首の影響が心配されるも、ゴルフの調子は悪くない。昨年大会のリベンジが期待されるなか、火曜日から強い風が吹いているなかでコースの下見を行った。「(風が)一方向じゃないのを感じているので、そのあたりの読みが難しい。本当は一辺倒なんだろうけど、自分のいるところと、ピンの風が違うときがある」と風向きを警戒した。
さらに、フェアウェイが狭くドッグレッグのホールも多い。「フェアウェイキープが絶対かな」というように、ティショットの安定が必須。「フェアウェイにやわらかさがあると思う。キャリーが出ないぶん、しんどさは出るのかな…」と多少のリスクも感じていた。ショットの精度に加え、状況に応じたクラブジャッジ、グリーンを外したときのリカバリーが今週のカギとなりそうだ。(文・高木彩音)