渋野日向子が主催する「渋野日向子杯 第3回岡山県小学生ソフトボール大会」が21日から2日間、岡山市の岡山野球場で開かれた。ゴルフと並行して小学生時代にソフトボールに熱中していた渋野が、自ら出場していた大会を復活させる形で2022年に第1回を開催。「たくさんの人に支えられて開催できている」と感謝する大会も今年で3回目を迎え、岡山のソフトボール関係者には師走の風物詩として定着しつつある。
男女混合16チーム、女子4チームの合わせて351人が参加した大会は、21日に倉敷市のマスカットスタジアムで予選、準決勝が行われ、最終日の22日には渋野も見守るなか、決勝2試合を実施した。特別ゲストとして、渋野と交流がある2021年東京五輪金メダルのソフトボール日本代表・山田恵里さん、原田のどかさんが昨年に続き参加し、ソフトボール教室などを実施。渋野もゴルフ教室を開き、子どもたちと交流を楽しんだ。
恒例となった始球式では、渋野が山田さん、原田さんとガチ対決。「平島スポーツ少年団」時代にエースで四番だった渋野は山田さんを一ゴロ、原田さんを中飛に打ち取り、笑顔でバンザイポーズを披露。岡山出身で3年連続の参加となる原田さんは、「今年は三度目の正直と思っていたけど、ど詰まりでした。悔しい。来年は山田さんと二者連続ホームランを打ちたい。それを1年間のモチベーションにします」とリベンジを誓った。
決勝後のアトラクションでは、3人がホームラン大会に飛び入り参加。選手やスタンドの父兄、チーム関係者も大喜びだった。渋野はサク越えこそならなかったが、最後の3球目ではセンターのネットを直撃し、球場を沸かせた。2022年に現役を引退した山田さん、今季限りでユニホームを脱いだ原田さんは、ともに3球すべてをサク越えさせ、貫禄を見せつけた。
「子どもたちには今年もパワーをもらいました。小さな子のパワーは無限大。初心に帰って、来年は頑張ろうと思いました」
米ツアー3年目となる今季はポイントランキング64位でシード復帰を果たした。ソフトボールを愛する地元の子どもたちに元気を与えた“渋野サンタ”は、今年もそれ以上のエネルギーをもらい、プロ8年目となる来季の躍進を誓った。(文・臼杵孝志)