<ファウンダーズカップ 3日目◇8日◇ブレイデントンCC(米フロリダ州)◇6465ヤード・パー71>
今季初戦で予選通過を果たした渋野日向子だったが、ムービングデーで後退した。2バーディ・4ボギーの「73」を喫し、トータル2オーバー。上位との差は大きく開いた。
序盤からチャンスを演出するも、パットを決めきれず、流れをつかめなかった。5番ではグリーン奥のラフから寄せきれずボギーが先行。「バーディが先に来てれば、もう少し流れが変わったかな。もったいなかった」と悔やんだ。それでも、6番では2打目を池に入れながらも、4メートルのパーパットを沈めて踏みとどまった。
しかし、7番では1メートルを外して3パットのボギー。数分前にいいパットを決めていただけに、「そこはかなり悔しい」とうなだれた。
ひとつ戻したあとの13番はショットのミス、14番は3パットで連続ボギー。「ストロークが緩みがちだった。そこがすごくもったいない。上りも下りもなんか緩んでいたんで、そういうところかな」。ラインを決めてから構えても、そこに打ちきれない弱気なストローク。「(自分は)パッティングが入れば流れに乗るタイプ。少しでも早く、最初に入っとってくれれば…」と33パットを悔やんだ。
ショットについても合格点を与えることはできない。最終ホールを“ベタピンバーディ”で締めても、「それよりは悪いところのほうが目立つかな」と、自己評価は厳しい。理想とするストレート系のドローボールを打つには、まだ修正が必要だと感じている。
きょうは昨年に殿堂入りを果たしたリディア・コ(ニュージーランド)とのツーサムだった。「リディアと回るときは、いいプレーが全然できてなかったんで、『きょうこそは』と思っていたんですけど…」。2023年「メイバンク選手権」では「79」、22年「トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン」では後半「40」と崩れたこともあり、そのリベンジを目指したが、オーバーパーに終わった。
「リディアもそんなにいい調子ではなかったかもしれないけど、さすがアンダーで回ってこられるんで。微妙なパッティングやグリーン周りの技術はすごく勉強になった。彼女もスイングでいろいろ試してることはあると思うけど、それでスコアをまとめられるのがトップ選手だな、と」。リディアはトータル1アンダーに浮上。ツアー通算22勝を誇る元世界ランク1位のプレーから学ぶことは多かった。
「下の下にいるんで…。最初から最後まで攻めのゴルフができるように頑張りたい」。取材対応後はパッティンググリーンへ直行。納得のいく18ホールで初戦を締めくくりたい。(文・笠井あかり)