＜AIG女子オープン 最終日◇13日◇ウォルトン・ヒースGC（イングランド）◇6881ヤード・パー72＞

女王戦線異状あり？　海外メジャー「AIG女子オープン」（全英）の結果によって、日本の年間ポイントレースでついに山下美夢有の牙城が崩れた。

昨季メルセデス・ランキングで1位になり、最年少年間女王に輝いた山下だが、今季もすでに4勝を挙げる好調ぶりを見せている。5月の「ブリヂストンレディス」からランキング1位をキープ。2連続女王戴冠へ視界良好だったが、それを阻まんとする存在が現れる。元世界ランキング1位の申ジエ（韓国）だ。

全英女子には両者ともに出場し、結果は山下が21位タイだったのに対し、ジエが単独3位フィニッシュ。ジエは360ptもの大量点を獲得したが、山下は60ptにとどまった。これにより、ジエが通算2091.6pt、山下は1947.19ptとなり、約155ptのビハインドを一気に覆した。

もっとも、JLPGAの公式サイトではまだ山下が1位に立っている。全英女子でのptがランキングに反映されるのは、今週の国内ツアー「CAT Ladies」終了時点だからだ。現時点では、ジエの1位はあくまでも“裏ランキング”に限られる。

山下はCAT Ladiesに出場予定だが、ここで優勝となれば、改めて発表されるランキングで1位キープとなる。ジエの1位浮上を“水面下”で阻止できるというわけだ。

国内ツアーは残すところ、あと15試合となった。日本勢では2000～05年に賞金女王となった不動裕理以来の連続女王を狙う山下に、米韓に続く3カ国目の女王戴冠がかかるジエ。互いに譲れない白熱の争いは、果たしてどのような決着を見るだろうか。