<全米女子オープン 事前情報◇27日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇ 6583ヤード・パー70>
2022年の「AIG女子オープン」(全英)で、36歳にしてメジャー初出場。それ以来となる自身2度目の海外での大舞台を前にして、藤田さいきはキラキラと目を輝かせる。「もっとゴルフがうまくなれるという気持ちが出てきて、刺激になりますね」。ベテランと呼ばれる年齢になってもなお、この気持ちがモチベーションの源になる。
前日の26日、そしてこの日にそれぞれハーフを回り、まずは1ラウンドを完遂。コースの印象については「難しいです」と、思わず笑ってしまうほどだ。総距離は6583ヤードで、パー70。日本ツアーでは今季もドライビングディスタンスで247.52ヤードの13位につける飛ばし屋だが、「私は全然飛ばない(笑)」と言わせてしまうくらいの難敵を相手にしている。
ラフも長く、場所によってはボールがすっぽりと隠れてしまうため、“引き出しの奥”に眠っていたワザを引っ張り出さないといけないことも。「こんなに色々やらないといけないんだって。技術として持っていても、日本では使う場面があまりないし、こんなに下手になってるんだとか思いながら」。そんな一打一打が、“もっとうまくなれる”という思いを湧き上がらせる。
月曜日の練習ラウンドは、今季から米国ツアーで戦う西郷真央とともにイン9ホールをプレーした。ルーキーといえど、現在ツアーのポイントランクでシード圏内(80位以内)の53位につけている後輩だ。「いろんな球を打つし、いろんなアプローチもする。(海外では)これだけ必要なんだなって勉強になりました。回れてよかった」。16歳年下の相手からも学ぶ、そんな貪欲な姿勢は崩さない。
予選落ちに終わった2年前の全英は、「単純に浮かれていましたね。感動して、地に足がついてなかった」と言って、また一笑い。だが、2度目はその失敗も無駄にはしない。「今回は、自分のゴルフでどうなるかなという気持ちで来ています。前回はフワフワしていたけど、今回はドキドキワクワク。いろいろ準備しようと思って来ました」。残る準備期間は火曜日、水曜日の2日間。ここでもしっかりとラウンドを重ね、コースを頭に叩き込むつもりだ。
海外で試合をしたいという思いは年々増している。「いろんな試合に出たい。こっちに来ることで改めて発見することが多い」。現地に入る前には、ニューヨークにも足を運び、ホワイトハウス見学も楽しんだ。「行ったことない場所に行けるのは楽しい。日本だと、回ったことないコースも少なくなってきているけど、こっちは新鮮ですね」。
そう思わせてくれる舞台で、しっかりと4日間回り切ることができれば、大きな経験になる。「結果を出そうと思ってもおそらく出ない(笑)。そんな簡単じゃない」。自然と口も滑らかになる。「4日間できたら万々歳」。38歳の挑戦へ、まずは入念に準備を進めていく。(文・間宮輝憲)