<ショップライトLPGAクラシック 事前情報◇4日◇シービューGCベイC(ニュージャージー州)◇6197ヤード・パー71>
「今は今週の試合に集中したい」。先週、2021年大会に続く自身2度目の“全米制覇”を果たした笹生優花は、すでに気持ちを切り替え、臨戦態勢に入っている。
7日(金)に開幕する3日間大会を前に、4日(火)に会場入り。「たまたま練習場で会ったので」という、先週2位の渋野日向子と昼過ぎからイン9ホールを一緒に回り調整した。ただ、もちろんここで味わったのは祝福ムード。笹生を見かけた多くの選手、関係者からはハグを求められ、それに“サンキュー”という気持ちで応えていく。
コース外での反響も当然ながら大きかったようで、優勝決定後に受け取ったメッセージは「数えきれないくらい」。そのひとつひとつに丁寧に返信し、すでにほとんど返し終えたという。
前回はまだ日本ツアーメンバーとして手にした勝利で、その後の米国行きを切り開いた優勝だった。ただ、「最初の時もみなさん優しくしてくれました」と、祝福の雰囲気は1回目も2回目も大きく変わらない。渋野とのラウンドについては、「先週の1、2位だから一緒に回っているわけではなく、先輩・後輩が一緒に回ってる感じですね」と“日常の一コマ”であることを強調した。
練習ラウンド中は楽しそうな笑顔を見せる場面が多かったが、浮足立っている雰囲気は皆無。「目標も先週勝ったからといって変えることはない。(開幕時と)変わらず、ケガなく全メジャーに出てシーズンを終えられたらという感じです」。先週の勝利で世界ランクも6位まで浮上。パリ五輪争いでも日本勢最上位に立ち、24日の代表決定までレースを引っ張る立場になったが、今は“目の前の勝利”だけを目指して戦っていく。(文・間宮輝憲)