<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー◇第12戦 マイナビカップ◇20日 本戦(一日競技)◇森永高滝カントリー倶楽部◇6341ヤード・パー72>
呉カントリークラブ(広島県)で開催されたプロテスト第2次予選敗退後、初の試合となった吉村悠菜は、強風が吹くなかで2バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの「73」と耐え、9位タイでのフィニッシュ。今季、自身ベストの成績となった。
第2組でスタートした吉村だが、前半は「長いパーパットが入ってくれて耐えていました」と強風のなかでパーを積み重ねチャンスを待っ展開。「9番でやっと決められて、後半スタートの10番でもバーディを獲れました」と、連続バーディで2アンダーまで伸ばした。
しかし、解説陣が「ここは風が本当に読みづらい。グリーン手前の池と奥の池の波の立ち方が違って、惑わされるホール」と警戒していた13番のパー3で、「風がまったく読めなくて、センターまでの距離を打とうと思ったら大ショートしました」とワナにハマった。アプローチも寄せきれず、仕上がったグリーンを前に痛恨の3パットでダブルボギー。
その後はパーを並べたが、最終ホールのパー5でも3パットでボギー。後続がスコアを落としただけに、「もったいなかった」とクラブハウスで唇をかみしめた。
それでも「今日はアイアンもよくてチャンスにつけられましたが、特にドライバーがよかった」と、収穫もあった。「先週、アドレスやティの高さ、グリップを握る位置、コックのタイミングを指摘してもらいました。テークバックですぐコックしていましたが、それをノーコックにするイメージに変えたら、レベルに入りやすくなってミート率が向上したんです。最近、スランプで230ヤードぐらいしか飛ばなかったのが、260ヤードまで飛ぶようになってきた」と、飛ばし屋が本来の姿を取り戻しつつある。
プロテスト第1次予選中にエースドライバーが割れ、第2次予選直前に腰を負傷。そしてプロテスト第2次予選で敗退と、つらい出来事が続いたが、コーチや親、切磋琢磨する仲間に支えられた。久しぶりの試合だったが、普段から仲のいい藤川玲奈、菊地りおとの組み合わせだったこともあり「めっちゃ楽しかった」。来年のプロテスト合格へ向け、笑顔の一歩を踏み出した。(文・杉本夏希)