＜マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー◇第12戦 マイナビカップ◇19日　事前◇森永高滝カントリー倶楽部◇6341ヤード・パー72＞

プロテスト第2次予選の初日を6アンダーの1位でスタートしたものの、最終的にわずか1打で涙をのんだ坂口瑞菜子は、悔しさを糧に前に進もうとしていた。

坂口のインスタグラムにぽつんと載せられているのは、“シャンシャンへの道”と題されたストーリーズ。その真意について、20日に行われるマイナビ ネクストヒロインゴルフツアー第12戦「マイナビカップ」の前日に本人へ直撃した。

大リーガー大谷翔平が行っていたことで話題になった「マンダラチャート」を意識したという坂口。「プロテストが終わって、何が必要かをコーチと話し合ったときに、図にして分かりやすくしようと提案してくれました」と、プロテスト合格という目標を真ん中に、達成のために必要なことを書き出した。

「今まで数値化とか、図式化はしていませんでしたが、書いたほうが覚えるし、分かりやすいです。そうしたら足りないところだらけで、どんどん（課題が）見えたのでよかった」と、自分のすべきことを意識しやすくなった。

そして行きついたのが「ミナ・シャンシャンになる」こと。「フォン・シャンシャン（中国）選手の安定感のあるゴルフにあこがれていて、そこを目指したい」と、中国人初のLPGAメンバーであり、海外メジャーを含む10勝を挙げているレジェンドを目標にしていると明かした。ちなみに「シャンシャンへの道」は、「テストで気持ちが沈んでいたので、自分でモチベーションを上げたい」と思い、キャッチーな標語として掲げているのだそうだ。

実際に効果も出ているという。「私は背が小さいので体をもっと大きくしないといけないので、トレーニングを週3回に増やしました。トレーニングを増やしたら、ご飯を食べる量も増えていい感じです。1キロ増えたので、あと2～3キロは増やしたいな」と、自ら定めた道を突き進んでいる

しかし、「プロテストが終わってから、ちょっとショットの調子が落ちていて」と不安も吐露。「まずは基本練習を徹底して、調子を取り戻したい」と語るのには理由があり、「テストが終わって最初の大会」である今大会でいい結果を残すことに加え、来月開催される「台湾QTにエントリー」したことも教えてくれた。

「このコースはグリーンの傾斜が多くて難しいです。パーオンして、獲れるところで獲っていきたい。優勝して、景気づけになったらいいですね」。坂口の新たな挑戦が始まる。（文・杉本夏希）

※ネクストヒロインゴルフツアー（共催：株式会社マイナビ、株式会社ALBA、株式会社ALBA TV）は将来ツアーで活躍することを目指す、JLPGAプロテスト合格前の若手女子ゴルファーが経験を積むための場として2019年に始まった。今シーズンは全15戦が予定されている。出場選手は年間ポイントランキングによるシード、前大会成績上位者、主催者推薦、ファン投票などによって決められる。