<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー◇第14戦Sanrio Smile Golf Tournament◇9日◇津久井湖ゴルフ倶楽部(神奈川県)◇本戦(一日競技)◇6163ヤード・パー72>
全15試合あるマイナビ ネクストヒロインゴルフツアーの第14戦「Sanrio Smile Golf Tournament」の一日競技が終了。6バーディ・ノーボギーの「66」をマークした山本彩乃が今季ツアー初優勝を挙げた。
「開幕戦はプレーオフで負けちゃって、それから優勝できそうな感じがなかったんです」。今年の開幕戦「マイナビカップ」で政田夢乃とのプレーオフに敗れ、悔しい思いをした山本。その後もコンスタントに試合に出場するも、なかなか優勝争いに絡めていなかった。
さらに、今年はJLPGA「最終プロテスト」までコマを進めるも、わずか1打及ばず、合格に手が届かなかった。しかし、自身のなかでは「去年に比べてオーバーパーを打つことがあまりなくなってきた」と、アベレージスコアが上がったことによって「自信を持って去年よりゴルフができていた」と後味は悪くない。だからこそ、昨日の試合でも「自信を持ってプレーができた」と、2021年のツアーファイナル以来の通算2勝目を挙げることができた。
「(もともと)私はほとんどパーオンをするタイプでした。でも去年はあまりできなくて、本当にひどかったんです。アプローチやパターが全部寄っているわけではなかったので、どちらかというと耐えてパーを獲るゴルフみたいな感じだった」と、昨年まで自身のゴルフに悩みを抱えていたことを明かした山本。一時は練習をしない時期もあったほどだという。
だが、その間に目標とするプロツアーの「いろいろな中継を見た」ことでいいイメージが湧き、「今年は攻めても、あまりグリーンを外すことがなくなった」とアイアンショットが復調。「まあまあショットの調子が悪くても乗ってはいるので、それが良かったです」と今大会の勝利にもつながった。
来週の16日から行われる同ツアー最終戦「マイナビ ネクストヒロインゴルフツアーファイナル」。出場できるのは、今季各大会で優勝を挙げた選手、マイナビポイントランキング(MP)上位30名、開幕前日に行われるワイルドカード(MP31位~70位の選手が出場)を通過した選手となっている。山本はポイント上位30名の権利をほぼ手中に収めていたが、優勝者として出場を確定させた。
2日間の日程で開催される最後の舞台で、狙うのはもちろん優勝。「初日のスコアも大事だと思う。 結構初日がよくないことが多いので、初日から優勝をしっかり狙っていけるように頑張りたいと思います」。優勝賞金今季最高額のファイナル戦で「500万円ほしいので!」と栄冠を目指す。
“勝つ”ことは自信につながる。来年もプロテストに挑戦する山本にとって来シーズンへの弾みとなる、最高な締めくくりとしたい。(文・高木彩音)