今季15試合が予定されていたマイナビ ネクストヒロインゴルフツアーは、無事に全日程が終了。同ツアーには年齢制限があり、「ツアーファイナル」を制した佐々木理乃をはじめとする1998年生まれの選手たちは今年で卒業となってしまう。今回は、鈴木磨夜と千葉雪乃から話を聞いた。

22年から参戦。今季13試合に出場し、何度も優勝争いを演じた鈴木磨夜（すずき・まや）。ネクストヒロインツアーを通して「去年に比べて、今年は成績も確実に上がったし、メンタルもちょっとずつ強くなったなって成長を感じました」と、実りある1年となった。

ただ、やはり心残りは「優勝」できなかったこと。「3回くらい優勝できるチャンスがあったのに、2日間競技で、2日目にいつも落としてしまって…もったいないことをしていた」と、プレッシャーや欲に負けて崩れてしまったこともあった。

それでも「本当にすごくメンタルが弱かったので、かなり成長できたと思います。放送があるのでいつもと違った緊張感もありますし、おかげで普通の試合で平常心を保てるようになりました」と、この2年間は間違いなく鈴木のレベルを上げた。

「今まで出場してきて、試合数も多かったので寂しいです。来年以降は海外に挑戦してみたいですね。試合慣れしておかないと、またプロテストで緊張して、メンタルずたぼろになるっていう未来が見えるので…。この状態をキープして来年臨めるように、国内外問わずコンスタントに試合に出たいです！」

鈴木と同じく、22年からネクストヒロインツアーに参戦してきた千葉雪乃（ちば・ゆきの）も今季で卒業となる。「友達が出ている姿を見て出たいなと思って出場しました。楽しかったです。巣みたいな感じですね（笑）。カメラがいっぱいいるなかでプレーすることってなかなかできないので、緊張感を味わえてよかった」と、この2年間を振り返った。

なかでも「今年の富里ゴルフ倶楽部（千葉県）の試合（第13戦「Sky ALL Sky Ladies Cup」）は一番印象に残ってます。ずっと優勝争いにいたっていうのと、最終ホールでこれを入れたら勝てるかなって思って打ったバーディを決められて、成長したなって感じました」と、以前は気持ちが入ったパットを決めきれないときも多かったが、大事な場面で力を発揮できるようになった。

第13戦で2位となり、前回大会上位者の権利で「サンリオさんの大会（第14戦「Sanrio Smile Golf Tournament」）に初めて出られたことも本当に嬉しかった」。サンリオキャラクターのシナモロール好きな千葉にとって、忘れられない思い出となったはずだ。

「卒業は寂しいです。出られるなら来年も出たいくらい。この2年間ネクストヒロインツアーを軸にしてきたので、これからどんな試合に出ようかは迷ってます…。ここで一緒にやっていたメンバーとバラバラになるのも寂しいですね」。

マイナビ ネクストヒロインゴルフツアーで優勝こそできなかったものの、ツアーをけん引してくれた2人。これからの活躍を楽しみにしたい。

※ネクストヒロインゴルフツアー（共催：株式会社マイナビ、株式会社ALBA、株式会社ALBA TV）は将来ツアーで活躍することを目指す、JLPGAプロテスト合格前の若手女子ゴルファーが経験を積むための場として2019年に始まった。今シーズンは全15戦が予定されている。出場選手は年間ポイントランキングによるシード、前大会成績上位者、主催者推薦、ファン投票などによって決められる。