<マイナビチャレンジマッチ THE Heroines 2024 本戦(1日競技)◇7日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6465ヤード・パー72>
決意をより強める特別な勝利になった。国内女子ツアーで活躍するトップ選手らがそろうフィールドのなか、“マイナビネクストヒロイン”の和久井麻由が7バーディ・1ボギーの「66」で回り、ステーブルフォード方式(※)で31ポイント(pt)を獲得。2位に3pt差をつけて優勝を飾った。
「ショットが良かった」と前半からチャンスを量産し、4バーディを奪って首位ターン。後半ではボギーが先に来たが、「(ボギーでも)0点なので、(ポイントが)マイナスになることがないと思ったら、攻めていかないといけないと思った」とそこから連続バーディでポイントを上積みしていった。
そして17番では2メートルにつけると、「あのパットは手ごたえがあったし、大事だと思った。少し緊張しましたね。(優勝が)来たな、と思いました(笑)」とフックラインを流し込んでバーディ。ツアー優勝経験者らを抑え、堂々と優勝カップを掲げた。
昨年もプロテスト合格はかなわず、今年でマイナビ ネクストヒロインツアー3年目を迎える。初参戦となった2022年は初戦から2連続優勝を遂げ、華々しくシーズンをスタートさせたが、「そこからは優勝争いをするけれど2位ばかり」。昨年はポイントランキング2位につけながらも未勝利に終わった。この2年ぶりの優勝には、「『今年は絶対に勝つ』という気持ちでオフに取り組んできた。優勝につながったので、これからも継続をしていかないといけないと思います」と笑みがこぼれる。
チャレンジマッチと名づけられた今大会は、さながらネクヒロVSツアープロの構図だった。ゲストプロ、下部のステップ・アップ・ツアープロ、ネクヒロ、予選会通過者が4人一組で回り、それはネクヒロ勢にとっては新鮮なもの。同時に、ツアープロと過ごした一日は自身の目標を再確認させてくれる時間でもあった。
「強い選手とゴルフができて、モチベーションが上がって自分をやる気にさせてくれた。最近は“なあなあ”というか、居心地がいいというのは言い方が悪いけれど、上に行くっていうのが鈍ってきていた。それをこの試合で再確認できた。もっと強くなって、レギュラーツアーに出たいとより思った」
「そろそろ合格しないとまずい」と次で5回目の挑戦となるプロテストに向けて、一層強い気持ちで新年を迎えた。これまでよりもトレーニングに精を入れ、「継続」をキーワードに掲げて毎日練習に打ち込んでいる。このあともシーズン開幕まで何度も合宿を張り、より自身のスタイルを固めていく予定だ。
24年は最高の幕開けとなった。「いい出だしすぎて怖いです。私、調子に乗りやすいので(笑)」と笑うが、オフの取り組みが“優勝”につながったことはもちろん自信にもなる。「3月中旬くらいまでに全部のギアを上げていきたい。そのためには、ずっと継続していかないと」。22歳のネクストヒロインは、さらに強い気持ちをもってシーズン開幕への準備を進めていく。(文・笠井あかり)
※ホールインワン『+10pt』、アルバトロス『+8pt』、イーグル『+5pt』、バーディ『+3pt』、パー『+1pt』、ボギー『0pt』、ダブルボギー以上『-2pt』