＜マイナビネクストヒロインゴルフツアー 開幕戦 マイナビカップ　事前情報◇15日◇成田ゴルフ倶楽部◇6349ヤード・パー72＞

福岡で生まれた佐藤美優は地元の名門・沖学園高校に進学。そして東北福祉大学に進んだ。寮生活をしながら、4年生になると“キャプテン”に選出される。チームを引っ張るリーダー的存在として、仲間とともに青春を駆け抜けた。

「最初はトラブルもあったけれど、技量の問題は個人でやってもらいながら、チームワークを大事にしました。団体戦は個々の強さだけではなく、チームのつながりが大事。いいチームを作れたと思う」。あいさつや礼儀を重んじる明るいリーダーがけん引したチームは、昨年6月「全国女子大学」で団体戦優勝を遂げるなど、輝かしい成績を残した。

最後の団体戦は「コケちゃったけれど…」と3位に終わった。それでも「優勝できた時は本当にうれしかったですね。団体で勝てるっていう経験はなかなかないので。日本一になれたというのは、人生のなかでは大きかった」と卒業したばかりの22歳は振り返る。

初めての受験だった昨年のプロテストは最終まで進むも、3日目カットの“足切り”で最終日に進むことができなかった。「プロテストに落ちてどうしようかなと思った時に、このツアーに出ようと思いました。試合の機会があるのが本当にありがたい」。同級生がマイナビ ネクストヒロインツアーに出場しているのをSNSで見ていて、そこに身を投じることを決めた。

東北福祉大卒業後は福岡に戻らず、茨城で一人暮らしをしている。「だいぶ慣れてきました。寮にいたので料理や家事は全然できるけれど、寮のときはみんなが周りにいたから安心感があった。いまは本当に一人になっちゃったからさみしいですね」と本音を漏らすが、試合経験を積みながら、プロテスト合格を目指していく。

開幕戦前日の練習日には黄色と白のウェアで登場。“東北福祉大カラー”とたくさん声を掛けられ、「なにも考えていなかったけれど、確かにって思った（笑）。そういってもらえるならもっと黄色の服を買おうかな。黄色を着ていたら、気合入っているぞ！　と思ってください（笑）」とニッコリ。ダイナミックなスイングやプレーはもちろん、その装いにも注目していきたい。（文・笠井あかり）