＜マイナビネクストヒロインゴルフツアー 開幕戦 マイナビカップ 初日◇16日◇成田ゴルフ倶楽部◇6349ヤード・パー72＞

新たな“ネクストヒロイン”誕生となるか。同ツアー初出場の24歳、向井七海が4バーディ・ボギーなしの「68」をマーク。4アンダー・単独首位に立ち、初出場初優勝へ絶好の位置につけた。

強く吹く風が選手を悩ませたなかで、安定したプレーを展開。「風の読みがうまくできた。タテ距離が合っていたのでバーディパットが打てたと思う」。17番パー5では2オン狙いから一転、ガードバンカーにつかまりピンチもあったが、冷静にパーをセーブ。「パターも微妙な距離が入ってくれたので良かった」とこのオフに強化したアプローチなどのショートゲームでカバーした。

大阪府出身。大阪商業大高を卒業後、東北福祉大学に進んだ。4年生にはキャプテンを務めた。「大学生のときに団体戦とかあって、ギャラリーや応援団の前とか、監督やコーチから圧をかけられたりとか（笑）。それが経験になっていると思います。緊張には慣れました」と明るい関西弁が飛び出す。実家が岡山県に移り、いまはそこで生活しながら、プロテスト合格に向けたゴルフ漬けの日々を送っている。

初めてのマイナビ ネクストヒロインツアーの雰囲気にも「知っている子と回れたので、いつも通りのプレーができたと思います」と笑顔。同ツアー初出場の選手が17人そろっているが、そのうち3人が東北福祉大卒業生。その島田紗と佐藤美優は2つ年下だ。「後輩に負けていられないですね」と目の色をキリっと変えながら、残り18ホールの逃げ切りを目指す。

きょうは春らしい薄ピンク色の服に身を包んだが、「あしたは黄色・白にします！」と福祉大カラーの“戦闘服”にすることを宣言した。初出場初優勝となれば、ツアー史上3人目の快挙。勢いに乗り、このまま勝利をかっさらいたい。（文・笠井あかり）