そのまま1打差をつけて迎えた最終ホール。スコアボードのトップにある自分の名前が目に飛び込んだ。「先に(同組の)2人がバーディパットを打ってパーで、自分もパーなら勝てる」。バーディパットは6メートル、これを入れて勝ちたいと思っていたが、「信じられないくらい、手が震えて」と50センチショート。続けて打ったパーパットは、一度アドレスを解いて、両手を顔に当てて構え直す。震える手で打った5打目はしっかりカップに入ったが、振り返ると、緊張のあまり打つ前の記憶もあいまいだった。
この優勝で、来年の海外女子メジャー「AIG女子オープン」と「アムンディ エビアン・チャンピオンシップ」、そして4月の「オーガスタナショナル女子アマチュア」の出場権を手に入れた。「本当に、まさか想像もしていなかったので…本当にうれしいです」。言葉にならない感情がこみ上げる中、1週間一緒に戦った5人の仲間が、祝福に駆け寄ってきた。優勝争いの緊張も、ウィニングパットを入れたあとの安堵感も、はじまる前はまるでイメージができなかった。だからこそ、最後まで自分を信じて戦った。「最後まで誰が勝つか、何が起るか分からない」。きっと、だからゴルフはおもしろい。(文・谷口愛純)
この優勝で、来年の海外女子メジャー「AIG女子オープン」と「アムンディ エビアン・チャンピオンシップ」、そして4月の「オーガスタナショナル女子アマチュア」の出場権を手に入れた。「本当に、まさか想像もしていなかったので…本当にうれしいです」。言葉にならない感情がこみ上げる中、1週間一緒に戦った5人の仲間が、祝福に駆け寄ってきた。優勝争いの緊張も、ウィニングパットを入れたあとの安堵感も、はじまる前はまるでイメージができなかった。だからこそ、最後まで自分を信じて戦った。「最後まで誰が勝つか、何が起るか分からない」。きっと、だからゴルフはおもしろい。(文・谷口愛純)