<Qシリーズ(後半) 3日目◇11日◇ハイランドオークス(米アラバマ州)◇6677/6356ヤード・パー72)>
合計144ホールに及ぶ長丁場の戦いも残すところあと18ホール。最終日を前に行われたいわば“ムービングデー”は、渋野日向子にとってつらい1日となった。
何をやってる?渋野日向子スタート前のストレッチ【動画】
首位との差はあったものの、7位タイという好位置からスタートした7日目。出だしの1番を危なげなくパーとしたが、続く2番で3パットボギー。取り返した気持ちの表れか、3番パー4ではさらなるピンチを招いた。
ティショットからセカンド地点までは池が待ち構え、セカンド地点からグリーンまでは左サイドにその池が広がる。初日2日目を安全に右サイドに置く選択を取ってきたティショットは、この日は最初から左へ飛び出し、無情に左のペナルティエリアに飛び込んだ。ボールが入ったと思われる地点でドロップし、1打付加し3打目を放ったが、今度はグリーンの手前に入り込んだ同じ池の淵に止まる。
赤線内ではあったものの、打てる状況ではあったが、コレが寄らず入らずダブルボギー。後半戦3日目にして、痛恨のダブルボギーとなってしまった。続く4番パー3ではティショットを奥にこぼし、またしても寄らず入らずボギー。3ホールで4つ落とすというまさかの展開に焦りが見られた。
「上を見て行きたい」と話していた前日。徐々に順位を上げてついにトップ10入りまで果たしてきた矢先の大崩れ。この代償は最後まで響いた。その後は一度落ち着きパーを並べたが、朝から強く吹き付ける風に手を焼き、なかなかバーディが獲れない。そのまま前半を4オーバーで折り返すと、11番でもトラブルに見舞われた。
バーディを獲りたいと強く望むパー5で、2打目をフェアウェイに置いたが、3打目はまさかのダフリ。けっしえライがよくないなかとはいえ、ボールはグリーン手前のバンカーの、それもアゴに突き刺さる目玉となった。結局このホールをボギー。渋野の表情は曇る一方だった。
それでも13番のパー3ではピン手前につけバーディ。ところが笑顔を見せることはなく、反撃ののろしとはならなかった。その後もスコアを落とさないプレーが続き、向かえた17番パー5。ティショットを左に外し、左のピンに寄せることができずにボギー。18番パー4でも崖越えのセカンドでグリーンをショートし、またしても赤線内へ。そのまま打てるとは言え、ライの悪い状況から放たれた3打目はピンを15メートルオーバー。パーパットも5メートルショートし、最後の最後でダブルボギー。まさかの「79」というスコアには、ただただ、その場を立ち去るしかなかった。
好調だった前日までの要因を「ヤバいミスがない」と笑顔で話してから、わずか1日。一度狂った歯車を戻すどころか、最後の最後でも大きなミスを防げなかった1日。悔しさを押し殺すように、その後は練習場して練習グリーンへと向かい、軽めの調整をしてコースを後にした。
ときおり突風が吹き、朝から強風が吹き荒れたとはいえ、やはり上位陣はスコアを伸ばした。“夢の舞台”と語る米ツアーへの出場権獲得まであと1日。29位タイにまで落としてしまった順位を一気に上げなければ、来年はかなり限られた出場になってしまう。そもそも45位タイに入ることが、まずは大前提。ここから外れれば、メンバーカードももらえない。8日間の7日目にして訪れた試練。これまで見せてきたミラクルを最後の最後で見せることはできるのか。(文・高桑均)
合計144ホールに及ぶ長丁場の戦いも残すところあと18ホール。最終日を前に行われたいわば“ムービングデー”は、渋野日向子にとってつらい1日となった。
何をやってる?渋野日向子スタート前のストレッチ【動画】
首位との差はあったものの、7位タイという好位置からスタートした7日目。出だしの1番を危なげなくパーとしたが、続く2番で3パットボギー。取り返した気持ちの表れか、3番パー4ではさらなるピンチを招いた。
ティショットからセカンド地点までは池が待ち構え、セカンド地点からグリーンまでは左サイドにその池が広がる。初日2日目を安全に右サイドに置く選択を取ってきたティショットは、この日は最初から左へ飛び出し、無情に左のペナルティエリアに飛び込んだ。ボールが入ったと思われる地点でドロップし、1打付加し3打目を放ったが、今度はグリーンの手前に入り込んだ同じ池の淵に止まる。
赤線内ではあったものの、打てる状況ではあったが、コレが寄らず入らずダブルボギー。後半戦3日目にして、痛恨のダブルボギーとなってしまった。続く4番パー3ではティショットを奥にこぼし、またしても寄らず入らずボギー。3ホールで4つ落とすというまさかの展開に焦りが見られた。
「上を見て行きたい」と話していた前日。徐々に順位を上げてついにトップ10入りまで果たしてきた矢先の大崩れ。この代償は最後まで響いた。その後は一度落ち着きパーを並べたが、朝から強く吹き付ける風に手を焼き、なかなかバーディが獲れない。そのまま前半を4オーバーで折り返すと、11番でもトラブルに見舞われた。
バーディを獲りたいと強く望むパー5で、2打目をフェアウェイに置いたが、3打目はまさかのダフリ。けっしえライがよくないなかとはいえ、ボールはグリーン手前のバンカーの、それもアゴに突き刺さる目玉となった。結局このホールをボギー。渋野の表情は曇る一方だった。
それでも13番のパー3ではピン手前につけバーディ。ところが笑顔を見せることはなく、反撃ののろしとはならなかった。その後もスコアを落とさないプレーが続き、向かえた17番パー5。ティショットを左に外し、左のピンに寄せることができずにボギー。18番パー4でも崖越えのセカンドでグリーンをショートし、またしても赤線内へ。そのまま打てるとは言え、ライの悪い状況から放たれた3打目はピンを15メートルオーバー。パーパットも5メートルショートし、最後の最後でダブルボギー。まさかの「79」というスコアには、ただただ、その場を立ち去るしかなかった。
好調だった前日までの要因を「ヤバいミスがない」と笑顔で話してから、わずか1日。一度狂った歯車を戻すどころか、最後の最後でも大きなミスを防げなかった1日。悔しさを押し殺すように、その後は練習場して練習グリーンへと向かい、軽めの調整をしてコースを後にした。
ときおり突風が吹き、朝から強風が吹き荒れたとはいえ、やはり上位陣はスコアを伸ばした。“夢の舞台”と語る米ツアーへの出場権獲得まであと1日。29位タイにまで落としてしまった順位を一気に上げなければ、来年はかなり限られた出場になってしまう。そもそも45位タイに入ることが、まずは大前提。ここから外れれば、メンバーカードももらえない。8日間の7日目にして訪れた試練。これまで見せてきたミラクルを最後の最後で見せることはできるのか。(文・高桑均)