ファザー&サンとは、現在のPNCチャンピオンシップの前身で1995年に創設されたばかりだった「ファザー&サン・チャレンジ」のこと。その大会の創設者から「メジャー・チャンプになったのだから、キミもこの大会に出ることができる」と告げられたウッズは、しかし「何それ?」と冷めた表情で聞き流しただけで、自身が出場することは考えることさえなかった。
「ファザー&サンと言えば、クレッグ・スタドラー父子が、そっくりなポーズでそっくりなスイングをする姿を見て、へーと思った記憶はある」
メジャーで勝つことだけを目指し、孤独な戦いに挑んできた戦士ウッズにとって、リラックスムードで挑む親子大会は自分とは無縁の存在のように感じられていたのだと思う。
その感じ方に変化が訪れたのは、2017年に4度目の腰の手術を受けた後だった。リハビリ中とはいえ、父親は現役プロゴルファーであることを、長女サムちゃんと長男チャーリーくんは、当時はまったく理解しておらず、「パパはレジェンド、ユーチューバ―」だと思い込んでいた。それを知ったウッズは、すこぶるショックを受け、「子どもたちとの絆を強めたい、深めたいと思った」。
それからのウッズは、戦線復帰後、チャーリーくんとのゴルフに精を出し、そして昨年、PNCチャンピオンシップに父子で初出場。大勢のギャラリーやメディアの視線を浴びながらプレーすることに、当時11歳だったチャーリーくんが対応できるかどうかが父親ウッズは「とにかく心配で、僕はそれはそれはナーバスだった」。
だが、蓋を開けてみれば、チャーリーくんは終始、堂々たるプレーぶりを披露。途中で腰痛を発症したウッズは鎮痛剤を服用しながらのプレーになり、そんな父親をチャーリーくんが精一杯のナイスショットやナイスパットで支えていた。
そして今年の大会では、重傷を負った右足を抱えるウッズ自身が36ホールの戦いに持ちこたえられるかどうかを不安に思っていたが、今年も父親の不安を吹き飛ばし、リードしたのは息子で、フェアウエイでもグリーンでも、ウッズが膝を曲げなくて済むよう、マーカーを拾い上げては渡していたチャーリーくんの細やかな気遣いが際立っていた。
「ファザー&サンと言えば、クレッグ・スタドラー父子が、そっくりなポーズでそっくりなスイングをする姿を見て、へーと思った記憶はある」
メジャーで勝つことだけを目指し、孤独な戦いに挑んできた戦士ウッズにとって、リラックスムードで挑む親子大会は自分とは無縁の存在のように感じられていたのだと思う。
その感じ方に変化が訪れたのは、2017年に4度目の腰の手術を受けた後だった。リハビリ中とはいえ、父親は現役プロゴルファーであることを、長女サムちゃんと長男チャーリーくんは、当時はまったく理解しておらず、「パパはレジェンド、ユーチューバ―」だと思い込んでいた。それを知ったウッズは、すこぶるショックを受け、「子どもたちとの絆を強めたい、深めたいと思った」。
それからのウッズは、戦線復帰後、チャーリーくんとのゴルフに精を出し、そして昨年、PNCチャンピオンシップに父子で初出場。大勢のギャラリーやメディアの視線を浴びながらプレーすることに、当時11歳だったチャーリーくんが対応できるかどうかが父親ウッズは「とにかく心配で、僕はそれはそれはナーバスだった」。
だが、蓋を開けてみれば、チャーリーくんは終始、堂々たるプレーぶりを披露。途中で腰痛を発症したウッズは鎮痛剤を服用しながらのプレーになり、そんな父親をチャーリーくんが精一杯のナイスショットやナイスパットで支えていた。
そして今年の大会では、重傷を負った右足を抱えるウッズ自身が36ホールの戦いに持ちこたえられるかどうかを不安に思っていたが、今年も父親の不安を吹き飛ばし、リードしたのは息子で、フェアウエイでもグリーンでも、ウッズが膝を曲げなくて済むよう、マーカーを拾い上げては渡していたチャーリーくんの細やかな気遣いが際立っていた。