沖縄で特別な練習をしているわけではない。東京にいる時と同じようなメニューで練習やトレーニングをしている。調子が良くなる理由について「なんでだろう？」と少し考えると「すごくゆっくりできるんです。東京はやりたいことができないストレスはあるかも知れませんね」。

東京と沖縄の練習環境の違いを挙げる。「東京の（ゴルフ）練習場は1球1球が高いので、1球10何円かかると思うと、片手打ちなんてできない。いきなりドライバーを打ちたくなります。沖縄は好きな時にコースで練習できる環境だし、お金もそんなにかかりません。そういうゆっくりできるのは違う気がしますね」。東京の生活にストレスを感じているわけではないが、自分の好きなタイミングで思い切ってゴルフができる沖縄が比嘉の調子を支えている。

国内男子ツアーの開幕は3月31日。沖縄で調整後臨んだ3月13日の週は、2日間競技の「北九州オープン」のほかにも1日競技に2試合出場。優勝、2位、2位と調子の良さが結果に表れている。今大会はプレーオフで敗れたが、「ショットが少しブレて気になるところはありますが、いい形で開幕を迎えられそうです」と、開幕戦の優勝候補の一人に間違いないだろう。（文・小高拓）