また、こんなことも口にした。「優勝などというよりはこの地に来て、いろんな選手と回っていることに意味があると思うんです」。それはどういうことだろうか。「いろいろな選手と回っていろいろなことを吸収することにも20位以内同様に重きを置いています。そうやって技術を身につけたいですし、こちらで打つ1ショット1ショットで自信をつけたい。そうやってレベルアップして来年アメリカに来たいと思っています」。出場権獲得だけでなく、自身の力をさらにつけるという意味でも大事な18ホールとなりそうだ。

トータル15アンダーの22位タイであと一歩の位置につけている西村は、具体的な数字を挙げる。「20位以内に入ることが一番の目標ですが、ボードがないので駆け引きもありません。まずは5アンダーを目指してスコアを作っていきたいと思います」。20アンダーまで乗せて、あとは天命に任せる構えだ。

この日もスコアを1つ落としてトータル1オーバーの72位タイとなった識西諭里はもう伸ばすしかない。「かなり厳しいと思いますが、可能性はゼロではないので頑張りたいですね。攻撃的に行ければと思います」。また、続けて「つぎは欧州ツアーの予選会を受ける予定なので、先も見据えてやっていきたいですね」と、勝負はここだけではないとした。

三者三様の最終日。どんなドラマが待っているのか。それぞれのハッピーエンドを期待したい。（文・秋田義和）