<JLPGA ファイナルQT 3日目◇30日◇葛城ゴルフ倶楽部宇刈コース(静岡県)◇6421ヤード・パー72>
最終プロテストに合格したばかりの18歳、高校3年生のルーキーが踏ん張った。菅楓華(すが・ふうか)は3日目に2つのダブルボギーを喫したが「73」と耐え、トータル6アンダーの2位タイで残り18ホールに入る。
ひとつ伸ばして折り返した10番パー5で、ひとつ目の落とし穴が待っていた。ティショットを右に曲げて2打目は出すだけ。3打目は手前のバンカーにつかまった。そこから乗らず、寄らず、入らずの5オン2パットのダブルボギー。14番ではドライバーでのティショットがバンカーに吸い込まれて目玉となり、4オン2パットで再びダブルボギーを叩いた。「前半はいいゴルフができたけど、後半に詰まったりしてリズムが崩れてしまった。集中力も切れていたし、疲れもどんどん出てきていると思う」と、痛恨のミスで一気に後退した。
それでも15番、17番でバーディを奪い、借金“チャラ”とはならなかったが、最低限に抑えることができた。「ダボを2個打ってから1オーバーまで持ってこれたのは良かった。きょうはあしたにつなげる日」と上位をキープできたことには胸を張る。
この日は、韓国からカムバックした“セクシークイーン”ことアン・シネ(韓国)とラウンドした。まだあどけなさも残る18歳はシネと会話をすることができなかったというが、「めちゃくちゃ綺麗でした」と目をきらり。緊張感が漂うラウンドでも最後はハグで締めくくり、そんなシーンを楽しむこともできた。
仮に首位で突破となれば、2013年の藤田光里以来の“ルーキートップ通過”となる。「全く(狙っていない)。通ればいいと思っています」と、QTだから1位にこだわってはいないが、「集中して頑張りたい」と最後まで気を引き締める。
シネも「序盤から試合の流れを良くすることができなかった。ゴルフがまとまらない一日だった」と苦戦を強いられたが、「72」と耐えてトータル5アンダーの4位タイにつけた。こちらもトップ通過にはこだわらず、まずは来季出場権を確保することが第一。「自分にとっては久しぶりの試合。競争というよりは、いい試合をしたいという気持ちでラスト臨みたいと思います」と見据えた。(文・笠井あかり)