<LPGA Qシリーズ(最終予選) 5日目◇9日◇マグノリア・グローブGC(米アラバマ州)◇クロッシングズC=6664ヤード・パー72>
最終ラウンドは悪天候により順延となった。予定通り午前7時に第1組がスタートしたが、雨脚は次第に強まり、グリーンにも水が浮き始めた。プレーの続行は不可能と判断され、午前9時30分に中断のホーンが鳴った。選手たちはクラブハウスで待機していたが、午後1時に翌10日へプレーが持ち越されることが決定した。あすは午前8時に再開する予定。
岩井千怜と山下美夢有はともに最終組でプレー。千怜は1番で奥6メートルを決めてバーディ、2番をパー。「あまり何も考えずに回っていた。バーディがきてラッキーという感じでした」とトータル21アンダーに伸ばし、暫定首位をキープした。
千怜と同時米進出を目指す双子の姉・岩井明愛はその2組前でプレー。あすは4番パー5の2打目から再開となる。現時点でトータル14アンダー・暫定7位タイ。「やりたかったですけどしょうがない」と状況を受け入れる。
緊張感も張りつめている予選会だが、思わぬ形で“休息”の時間ができた。その時間の過ごし方について聞かれ、「まだ決めていないですね。部屋に帰ってから…」と千怜が考え始めると、明愛がすかさず「ランニングでもする? トレーニングジムで…」と言ってニッコリ。トーナメント期間中はウエートトレーニングは行わないそうだが、今回はほどよく体を動かして備える予定のようだ。
明愛と同組で回った吉田優利は、1番でバンカーから寄せきれずにボギーを喫した。トータル12アンダーと1つ落としたが、暫定9位と上位を保っている。雨は予想していたが、「思ったより降った。きょう(18ホール)できると思っていたので、意外と降るのが早かったですね」と話した。
吉田は2年連続の出場。6日間競技だった昨年も、3日目が悪天候により順延。今年のケースと同様、予備日が使用された。「せっかくきょう空いたのでしっかり休みたい。あしたも天気が悪そうだけれど、あと15ホールあるので、いいプレーができるように休みたい」と戦いに備える。
再開する10日も悪天候の見込みで、朝は一時的な雨が降り、昼から午後にかけては雷雲が接近する予報。最終ラウンド終了後、上位25位タイまでに来季ツアーカードが与えられる。
馬場咲希は8ホールを消化して2つ伸ばし、トータル6アンダー・21位タイで圏内を維持。山口すず夏は前半インコースで1つ落とし、トータル1オーバー・55位タイにつけている。原英莉花は第4ラウンド終了時点でトータル3オーバーと振るわず、最終ラウンド進出を逃した。(文・笠井あかり)