<LPGA Qシリーズ(最終予選) 4日目◇8日◇マグノリア・グローブGC(米アラバマ州)◇クロッシングズC=6664ヤード・パー72、フォールズC=6643ヤード・パー71>
米国女子ツアーの来季出場権をかけた最終予選会(Qシリーズ)に2年連続で出場している吉田優利。初日から25位タイ以内の出場権獲得“圏内”を維持しているが、4日目にはさらに順位を上げた。クロッシングズコースで1イーグル・5バーディの「65」をマークし、トータル13アンダー・9位で最終日へ入る。
「1番のバーディスタートがすごく良かった。難しいパットがうまく入ってくれた」と、5メートルを決めた出だしから安定したプレーを展開した。カラーから流し込んだ3番、花道から寄せた4番パー5と連続バーディ。6番でもスコアを伸ばし、迎えた7番で会心の一打が生まれる。
バンカー越えの右奥ピン。砲台グリーンで、ショートサイドの右に外せば難しいアプローチを強いられる。フェアウェイからの2打目はおよそ170ヤードで、5番アイアンを握った。「奥に行ってもいいように、ちょっと大きめ(のクラブ)を選んだ。すごくいい球を打ったけれど、落ちてからが見えなかった」と見送った一打が“ショット・イン・イーグル”に。前半は『30』を記録した。
後半は「パーで止まってしまった」と13番パー5でのバーディ1つにとどまったが、しっかりとボギーフリーで駆け抜けた。「いいラウンドができた」と表情には満足感をのぞいた。
初日と2日目は「69」「73」だったのに対し、ここ2日間は「66」「65」と立て続けにロースコアをマーク。「きのう、きょうでスコアをいっぱい伸ばせたし、初日からの2日間は無駄ではなかった」と、ギアを上げてきた。
開幕前にはショットへの不安も口にしていた。「いいテンポで回れているけれど、『こうしたい、ああしたい』という気持ちが強くなっている。もちろん、結果を出さないといけないので修正をしている場合ではないかもしれないけれど、それがいい形で表れたと思う」と、あくなき向上心をスコアにつなげてきた。
予想通り周囲もビッグスコアを連発し、順位は10位タイから9位へわずかに上がっただけ。それでも25位のボーダーラインからのリードは4打から9打へと大幅に広がった。「日に日に(調子は)良くなっている感じはあるけれど、修正点はいっぱいある。もっとスコアを伸ばせるように準備をしたい」。出場権獲得のみならず、米2年目のシーズンへ弾みをつける締めくくりにしたい。(文・笠井あかり)