<Hitachi 3Tours Championship 最終日(一日競技)◇8日◇京葉カントリー倶楽部(千葉県)>
JLPGA(国内女子)、JGTO(国内男子)、PGA(国内シニア)のトップ選手が集結し、国内最強ツアーを決める戦い「Hitachi 3Tours Championship」が幕を閉じた。最終ホールまでもつれ込んだJLPGAとJGTOチームによる優勝争いは、年間女王の竹田麗央、古江彩佳、小祝さくら、河本結、桑木志帆、佐久間朱莉のJLPGAチームに軍配が上がった。2年連続、通算8勝目を飾った。
各ツアーで2人一組となり、午前の1stステージがフォアボール(各自がボールを打ち、いい方のスコアを採用)、午後の2ndステージはフォアサム(ペアが交互にボールを打つ)形式でプレー。順位に応じたポイント(pt)で優勝が争われた。
小祝を除く5人が初出場というフレッシュな顔ぶれで臨んだJLPGAチームは、1stステージで3ptにとどまり3位に。しかし、午後の2ndステージで劣勢を一気に覆した。桑木&佐久間がイーグルを奪うなど5アンダーをマークし6ptを加算すると、第2組の古江&河本も圧勝で6ptを獲得した。最終組の竹田&小祝も接戦を制し、6ptを加算。午後は全勝となり、トータル21ptで大逆転を果たした。
MVPに選出された佐久間は「いいプレーを皆さんにお見せできた感じはあまりないのですが、この大会でMVPを獲れたのはうれしいです」と控えめながら笑顔を見せた。「ショットは確かに良かったのですが、(ペアの桑木が)微妙な距離をしっかりと決めてくれたので、チームワークが良かったと思います」と相棒への感謝の言葉も忘れない。
「初出場ですごく幸せな一日でした。来季は必ず初優勝したいですし、またここに戻ってこられるように頑張りたいです」。年末の“風物詩”とも言える大会で有終の美を飾り、来季への決意を語った。
大会6度目の出場となる小祝は、「このメンバーで優勝できてうれしいです」とコメント。勝利を決定づけるパットを沈めたが、「みんなが頑張ってくれたおかげで優勝できたので、自分が最後を打つのは申し訳なくて…」と仲間への感謝を口にした。「グリーン上がるとき、みんなが待っていてくれて、最高だなと思いました」とチームメートと勝利の喜びを分かち合った。
今年、海外メジャー初制覇、日本勢初の『ベア・トロフィー』獲得という快挙を達成した古江も、「3ツアーズに出られたことが本当にうれしいです」と語った。「アメリカで戦いながらこうして出場できてすごく幸せでした。今年は良い年だったと思いますが、来季は今季を超えられるように、まずは一勝を目指して頑張ります」と、米国でのさらなる活躍を誓った。
6人がそれぞれ「うれしい」と口をそろえた優勝会見。和気あいあいとした雰囲気の中、終始笑顔の絶えない姿が印象的だった。JGTO、PGAチームの迫力に圧倒される場面もあったが、自分たちの強さを存分に発揮。チームワークの良さが光る大会となった。(文・齊藤啓介)