<セントラル・フロリダ選手権 初日◇28日◇ウィンターヘイブンCC(米フロリダ州)◇6572ヤード・パー72>
朝日が昇り始めたばかりの午前7時15分。原英莉花が米下部エプソン・ツアーでの戦いをスタートさせた。今季初ラウンドは1イーグル・3バーディ・3ボギーの「70」で、2アンダー・22位発進。「もうちょっと伸ばしたかったけれど、初日なので仕方がないかな…」。満足はしていないが、自他ともに認めるスロースターターにとってはまずまずの滑り出しだ。
花道から寄せきれなかった3番でボギーが先行。そこから4メートル前後のチャンスを決め切れずにいたが、8番では2打目を30センチにつけてバーディを奪った。その後は2バーディ・2ボギーと伸ばせずにいたが、最終ホールで見せ場を作った。
実測446ヤードの18番パー5。ティショットをフェアウェイ右サイドに運ぶと、残りは184ヤード。一度構えた5番アイアンを4番ユーティリティに持ち替えると、「ちょっと大きいかなと思ったけれど、少し抑えて。センター目で乗ればいいかな」と狙った打球が2オンした。
そして、8メートルのフックラインを沈めて今季初イーグルを奪取。「きょうは全部ひっかけていたので、ちょっと多めに読もうと(キャディと)話した。ラインを深めに読んだら入りました」。反省を生かし、うっぷんを晴らすような締めくくりとなった。
練習ラウンドと比べても、ショットが冴えているように見える。クラブセッティングも昨年から一新して臨んでいるが、その相性も悪くなさそうだ。「思ったよりショットがまとまっていたし、飛距離も安定していた。あとはパッティングをもうちょっと入れたかったですね」と反省点も口にした。
ギャラリーやスタッフの人数が少なく、開幕前に「寂しい」と話していたが、試合に入ればそんなことを気にしている暇はない。「プレーぺースも思ったより遅くなかった。寂しいなとは思いながらも、自分のプレーに集中できました」と、目の前の一打に没頭した。
あすは午後組でのスタート。「午後の方が風が弱まっている気がする。あしたもそうであったらいいなと思いつつ、パッティングの転がりを調整して、あすはビッグスコアを狙いたい」。首位との5打差を猛追し、“デビュー戦”で存在感を発揮したい。(文・笠井あかり)