ポジティブ思考で「深刻な顔が好きじゃないんです」 青木香奈子がプロテスト突破へ見習った“宮里藍の姿勢”
JLPGA最終プロテストに合格した青木香奈子が見習った宮里藍の姿勢とは。
配信日時:配信日時: 2024年11月3日 00時00分
プロテストから一夜明け行われた2日の入会式で、26人の合格者たちは日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の会員入りの証となる認定証を受け取り、実感も増すばかり。そのなかのひとり、青木香奈子も「プロになれたといううれしさと、これから違う段階に行くので、もっともっと頑張らないと」とスーツ姿で気持ちを引き締めた。
合格を決めた直後からLINEでの祝福メッセージは150件超え。「インスタはまだ見ることができず…、少しずつ返していければ」とうれしい悲鳴だ。昨年11月まで研修生をしながら5年ほどキャディとしてフェニックスカントリークラブ(宮崎県)に勤めていたが、その時の同僚や、お世話になってきた地元の人たちからもたくさんの『おめでとう』という言葉をもらい、幸せをかみしめる時間が続いている。
6度目のプロテスト挑戦で、今回が初の最終進出ながら、そのチャンスをものにした。改めて、これまでを振り返ると「長かったですね。キャディとして過ごした5年は長かったな。(仕事を辞め関東に拠点を移す)勇気は必要だったけど環境を変えてよかった。その1年でプロテストに受かるとは…。私のレベルではまだまだと思っていたので、1年でレベルを上げられた自分をほめてあげたい」と感慨も深い。特にコーチに師事して取り組んできたパターと、マネジメント面で成長を感じている。
「あまり落ち込むこともないし、いい意味で適当(笑)。深刻な顔をするのが好きじゃないんです。楽観的に楽しむタイプですね」と自認する明るさが、にじみ出ている。今回のプロテストでも、常に前向きでいることを意識したが、そこにはある人物の言葉も影響している。「YouTubeで宮里藍さんが、“あごを上げる”と言っているのを見て、心がけてきました。ダブルボギーが来ても落ち込まず、松林の上の方を見ていました」。ゴルフを始めた時からの憧れで、「藍さんの試合に出て、1度お会いしたい」という願いの実現も心待ちにしている。
今後の課題には「アプローチ」を挙げる。もともとショットが得意で、グリーンをあまり外さないゴルフに自信を持つが、これから対峙するのはトーナメントの難セッティング。必ずピンチの場面は訪れ、この小技が命運を分ける場面も増えるはずだ。本当であれば一休みを入れ、「すごく行きたい」という韓国旅行などで骨休めといきたいところだが、それも当分はお預け。まずは19日から始まる1次QT、そして26日からの最終QT突破を目指していく。
「レギュラーツアーに出場したい。ずっと憧れていた舞台なので。ツアー選手と戦って、自分がどれくらいのレベルなのかをまずは知りたい。今回、受かったのもすごい選手ばかり。私がここに居ていいのかという思いは強いので、もっともっと磨くべきところを磨かないと」
1月にはハワイに渡る予定があるが、それも「合宿」のため。そんな青木には、プロになって果たしたい“夢”がある。「車が好きで、プロになったらマカン(ポルシェ)かQ5(アウディ)に乗りたいとずっと思ってきました」。ここからも目標に向かい、ゴルフ漬けの生活を送ることになりそうだ。(文・間宮輝憲)
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