2025年「日本ジュニアゴルフ選手権」の新たな取り組みについて都内で会見が行われ、公益財団法人日本ゴルフ協会(JGA)の池谷正成会長、山中博史専務理事長、および一般社団法人日本高等学校・中学校ゴルフ連盟(以下、高ゴ連)の中曽根弘文会長、井上尚彦理事長が出席した。
会見では2025年度より日本ジュニアは「JGAと日本高等学校・中学校ゴルフ連盟の両団体による共催の大会」に変更されると発表。全国高等学校・中学校ゴルフ選手権(通称:緑の甲子園)は、団体戦のみの開催となる。
共催に至った背景について3つの説明があった。一つ目は「子供たちの健康」。8月の初めに行われる緑の甲子園は団体戦、個人戦がそれぞれ2日間行われ、公式練習も合わせると一週間に計6ラウンドが行われてきた。緑の甲子園の個人戦に出る選手は日本ジュニアにも出場する。試合を一本化することで選手の負担を軽減させる狙いだ。また、夏の記録的な暑さによる身体的負担も理由に挙げた。
二つ目は「日本タイトル価値向上のため」。日本ジュニアを、ジュニアゴルファー日本一を決定する最も権威ある大会としての重みを増やすこと、さらに、緑の甲子園については団体の部の拡充により、チーム競技大会を盛り上げることが検討できるとした。
最後に「日本のジュニアゴルフの発展」を挙げる。JGAと高ゴ連が一体となり取り組むことで、互いの強み・情報を共有し、大会の発展や選手強化に波及させる。スコア速報・LIVE配信など運営のノウハウを共有することで、日本ジュニアをさらに発信力のある大会へと進化させることを目指す。また、JGAと高ゴ連のスポンサーを集約し、グレードアップを図るとともにジュニアゴルフの普及につなげる狙いだ。
この度の共催について、池谷会長は「選手の過密日程による疲労解消を図り、各競技で最高のパフォーマンスを発揮できるよう、アスリートファーストのもと日本ジュニアゴルフ選手権を共催することで合意しました」とコメント。さらに井上理事長からは「ジュニアの人口はすごく減っている。メジャー大会でプロが活躍しているにもかかわらず、それを追うジュニアがほとんどいない状態。共催することによってジュニア大会を盛り上げ、ゴルフをもっとメジャーなスポーツにしていきたい」とこの度の共催が、ジュニアの発展に繋がることを期待した。