<LPGA Qシリーズ(最終予選) 事前情報◇4日◇マグノリア・グローブGC(米アラバマ州)◇クロッシングズC=6664ヤード・パー72、フォールズC=6643ヤード・パー71>
先週行われた日本のファイナルQTを7位で終えた吉田優利。ひとまず来季の出場権を確保したという形だが、その結果には決して満足していなかった。「ショックとまではいかないけれど『いまの自分ではこれしか伸ばせないのか…』というのが正直なところでした」。
昨年のこの最終予選会(Qシリーズ)を7位で通過して米ツアーメンバー入りを果たし、今年はルーキーとして1年間を戦った。「見ている景色がもっと高いものになった」。より上を目指す姿勢を培い、「フィールドを移して良かったと思っている。自分とゴルフの向き合い方が変わった一年だった」と自身の成長を振り返る。
ただ、16試合に出場して予選通過は7試合で、年間ポイントランキングは102位。トップ100をわずかに逃したことで、最終予選会を受けることになった。「良い成績を出してQTなしになればよかったけれど、自分のゴルフは自分が分かる。このままだったらQTだろうなというのは感じていた」とシーズン中盤には覚悟もあった。
2コースを使用して行われる長丁場の戦い。2年連続の挑戦に「2コースを知っているのはアドバンテージ。今年はグリーンが速いかなという印象がある」と強みを感じる一方で、自分自身を冷静に見つめてもいる。
「去年の方がドキドキしていたけど、自信を持ってプレーできていた。だいぶ慎重にゴルフをするようになったと感じている。良いところもあり、悪いところもありですけど、自分がそうなったのはきっと理由がある。勢いが欲しい日や週もあるけれど、これがいまのわたし。変化を受け入れてゴルフができている」
上位20位→25位になったボーダーラインには「多いにこしたことはない。去年より5人増えたと思うけれど、自分がどういうゴルフをするかが一番不安。一日一日の様子を見ながらかな」と不安げな言葉も。昨年は連日60台をマークし続けたが、「初日から伸ばしていけるように」というロケットスタートも今年も求めていきたい。
試行錯誤が続いたルーキーイヤーは成長の1年だった。「やらなきゃいけないことや目標がクリアになった。この試合でいい成績を残して、来年に生かせるような5日間にしたい」。タフな日米のQT連戦。この予選会を今年の集大成にするのではなく、来年への通過点にしたい。(文・笠井あかり)