<JLPGA 最終プロテスト 3日目◇2日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇6419ヤード・パー72>
「最後チップイン・バーディです!」と笑顔で引き上げてきた今年の日本女子アマ覇者の飯島早織。初日2オーバー・74位タイで出遅れながらも2日目に「71」、この日は5バーディ・2ボギーの「69」をマークしてトータル2アンダー。前日の53位タイから33位タイに浮上し、20位タイの合格圏内まで2打差に迫った。
決して順調にスコアを伸ばしたわけではない。インの10番から出た飯島は、4ホール目の13番パー4で2打目があわやイーグルというショットでバーディが先行する。「自分の中で気持ちが楽になって、ここから伸ばしていこうと思ったときに…」、17番パー4で2メートル強のバーディパットを50センチオーバーし、その返しを外してボギー。18番パー5では3打目を50センチに乗せて取り返したが、折り返した1番パー4でも「また50センチを外して」3パットのボギー。2番パー5でバウンスバックとなったが、なかなか波に乗れなかった。
この日1アンダー、トータルイーブンパーで迎えた5番ホール。ティイングエリアで速報版をチェック。「その時の(合格圏内の20位タイの)カットラインが-5出さないと無理のところまで行っていた。ボギーを恐れず、バーディを狙いにいかないと。最低でも1つ、2つ伸ばさないと明日につながらない」と自分の状況を把握した。そして、6番パー5で4メートルを沈めてバーディ。
しかし、飯島にとって気の抜けない上がり3ホールを迎える。7番と8番は昨日ボギーをたたいたホール。9番パー4は右サイドに池が広がり、この3日間の難度1位のホールである。悪い印象のある7番、8番をパーでクリアすると、鬼門の9番で”女子アマ日本一“らしいマネジメント力を発揮する。
「グリーンの左奥の段を超えた位置にピンがあって、その先は下っています。手前からバーディパットになるとカップの奥がすごく怖く見えてしまうので、2打目はオーバーでもいいので簡単な位置に置こうと思いました」。ピンの奥側からは上り傾斜になる。飯島の2打目は意図してピンの奥まで突っ込み、カラーを少し超えたラフに運んだ。ピンまで13ヤード。「すごくイメージどおりに打てた」というボールはカップに吸い込まれた。
「今日3つ伸ばしたらいい位置に行くかと思っていたけど、全然足りていない。初日の2オーバーがここにきて響いている印象です。そんな中でもいいプレーができているのは自信につながると思うし、(初日に)そういうプレーをしちゃったからこそ今のゴルフができていると思う」
初日から徐々に順位を上げて合格圏内も目前。「絶対に緊張すると思うので緊張しながらどうやって楽しめるかが大事だと思っています。明日は最低でも3つは伸ばしたい」。最終日につながるチップイン。正確なショットとマネジメント力で合格圏内に飛び込みたい。