<JLPGA ファイナルQT 初日◇26日◇葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コース(静岡県)◇6454ヤード・パー72>
きょう26日(火)から4日間の日程で、国内女子ツアーの来季出場権を争う予選会(QT)のファイナルステージが行われる。シードから漏れた選手や、今年のプロテスト合格者らは、ここでの順位に応じて、来季のレギュラーツアーおよび下部ステップ・アップ・ツアーの出場優先順位が付与される。ここで割り当てられたQTランキングをもとに、来年の第1回リランキングまでの出場資格が決定するのだが、何位に入るとどれくらいの試合に出られるのか? 今季の結果をもとに、整理してみたい。
■そもそもQTとは?
QTの正式名称は「クォリファイングトーナメント」(Qualifying Tournament)で、頭文字を取ってこう呼ばれている。QTは2ステージ制で、ファーストステージは先週の19~22日にA地区(福島)、B地区(静岡)、C地区(兵庫)の3会場で行われた。このファーストを突破した選手に加え、今季シードを喪失した選手、メルセデス・ランキング56~70位の選手、ステップ優勝者など計104名が、このファイナルに出場する。
さて日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のトーナメントは、大会ごとに出場人数が定められている。そこに出られるのは、まず出場権が約束されている選手(シード、永久、準シード選手ら)たち。そして主催者推薦の選手にも枠が割り振られ、残った枠にQTランクの上位者から順に出場権がおりてくる、というイメージだ。
例えば、総出場人数が108人の大会にシード選手らが50人、推薦の選手が20人出場したら、残るは38枠。単純にいえば、QTランク1位~38位の選手が試合に出場できる、ということになる。そして欠場者などが出た場合には、QTランクで次点の選手がウェイティングから繰り上がりで出場できる。
あくまでも今回のファイナルステージで決まるのは、来年の第1回リランキングまでの出場優先順位。シード選手とは異なり、もしQT1位で通過しても、フルシーズンを戦うことができるわけではない。とはいえ、前半戦と呼ばれるこの期間だけでも例年15試合以上は行われ、リランキングを突破すれば、シーズン中盤戦、そして終盤戦まで出場することができる。それらを踏まえても、このファイナルQTはかなり重要なものだ。
■QTランク何位までが前半戦フル出場できる?
では、ファイナルQTでどれくらいの位置につければ、来季前半戦にフル出場できるのか。まだ来季のツアー日程が発表されていないが、今季の結果を参考にみていきたい。今季は6月「ニチレイレディス」終了時点で第1回リランキングが行われ、前半戦は16試合が行われた。
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のデータによると、今季前半戦でQTからの本戦出場者が最も少なかったのが開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」と11戦目「RKB×三井松島レディス」、第16戦ニチレイレディスで、最終的にQT37位までの選手が出場した。
続いて、第4戦の「アクサレディス」でQT38位。これを踏まえると、“前半戦フル出場ライン”は、このQT37位以内がひとつの目安となりそうだ。
ただ、出場人数が120人と多く、かつ主催者推薦枠もないメジャー大会「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」はQTランク55位までが出場。また6月の「ヨネックスレディス」は、QTからの選手が最も多く58位までが最終的にエントリーできた。4日間大会の「宮里藍 サントリーレディス」もQT47位までに出場権が与えられるなど、仮に上記した“37位以内”を外しても、ビッグトーナメントには出場できる可能性は来年も出てきそうだ。
まとめると、今季はQT37位までが前半戦フル出場を叶えた。40位以内であれば、ほとんどの試合に出場。QT41~50位でも最大で9試合、ただこれが51位以下になると最大でも4試合と激減する結果になった。59位以下は、QTランクでの出場は“ゼロ”ということになる。
■ファイナルQTに出られれば来季職場は得られるが…
ちなみに、100位前後であれば下部ツアーには問題なく全試合に出場が可能。ファイナルQTの出場者は最低でもQTランク104位が確定するため、来季の“職場”がない…ということは回避できるというわけだ。
とはいえ、レギュラーツアーに出場する機会を確保することがこの4日間の至上命題になるのは言うまでもない。上位者はもちろんだが、QTランク37位付近を争う戦いにも注目したい。
【今季前半戦とQTからの最終出場順位】
ダイキンオーキッドレディス(37位)
明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフ(40位)
Vポイント×ENEOS ゴルフトーナメント(41位)
アクサレディス(38位)
ヤマハレディースオープン葛城(50位)
富士フイルム・スタジオアリス女子オープン(41位)
KKT杯バンテリンレディス(39位)
フジサンケイレディス(52位)
パナソニックオープンレディース(39位)
ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ(55位)
RKB×三井松島レディス(37位)
ブリヂストンレディス(50位)
リゾートトラスト レディス(54位)
ヨネックスレディス(58位)
宮里藍 サントリーレディス(47位)
ニチレイレディス(37位)