<ワールドワイド・テクノロジー選手権 事前情報◇1日◇エル・カルドナル at ディアマンテ(メキシコ)◇7452ヤード・パー72>
現地2日に開幕するPGAツアー「ワールドワイド・テクノロジー選手権」に出場する石川遼は米PGAツアーでも注目を集めている。
現地1日(火)にはタイガー・ウッズ(米国)デザインのコースを練習ラウンド。PGAツアーJapanの取材に応じて「アイアンの狙い所に関して厳しい注文で、タイガーらしい。ジャック・ニクラウスさんの設計コースに近いものがあると感じた」と話した。
石川は6月に出場した海外メジャー「全米オープン」の63位と、2週前の日本開催での「ZOZOチャンピオンシップの」4位で獲得したフェデックスカップポイントのトータルが127ポイント。すでにPGAツアーを離れているのでノンメンバーとしてのポイントとなり、今週を含めて残り3大会の22−23フェデックスカップ・フォールが終了した時点でのポイントが22−23シーズンの125位を超えていると来季の出場権をみごとに獲得する。
現時点での125位はエリック・ヴアン・ローエン(南アフリカ)の293ポイントで石川との差は166ポイント。残り3試合があるためPGAツアーは今週、石川が単独2位(300ポイント獲得)に入れば来季のフル出場権を獲得すると試算。また今週もZOZOチャンピオンシップと同様にトップ10に入れば次戦の「バターフィールド・バミューダ選手権」(11月9〜12日・バミューダ)への出場が可能。それら今季の残り3大会でフェデックスカップポイントが125位超えれば、来季は米PGAツアー復帰が叶う。
一方でそれとは別に、22−23レギュラーシーズン終了時の150位を超えていれば12月14〜17日に行われる“最終予選会”への出場が可能となる。同150位は201ポイント、石川は73ポイント獲得することが求められ今週は単独10位で75ポイントを獲得する。
今年から最終予選会でトップ5に入れば来季のPGAツアーへの出権を獲得する道が再び開かれた。つまり今週トップ10に入れば来季へつながるシナリオが見えてくることになる。
前日は夕方にコース入りをレンジでショットを打ち、最終調整を行った石川。「ZOZOには(トップ10に)そういう気持ちで臨んでいたわけじゃない。今週は自分が成長して帰りたい」と足下をしっかりと見つめる。今週次第では来季への道もつながることには(ポイントの)雰囲気は分かっています。でもポイントを考えたからといって自分に良いことが起きるかは分からない。甘い世界じゃない自分がうまく、強くなれば成績は自ずとついてくる」と気負わずに試合に臨む。
初日は日本時間3日、午前4時49分にルードヴィッヒ・アベルグ(スウェーデン)らと10番からスタートする。(文・武川玲子=米国在住)