＜全英オープン　最終日＞◇18日◇セントアンドリュース オールドコース(7,305ヤード・パー72)

　スコットランドにあるセントアンドリュース・オールドコースで開催された、メジャー第3戦「全英オープン」の最終日。トータルイーブンパーの41位タイからスタートした石川遼は1、2番で連続バーディを奪取する好スタートを切ると前半で4つのバーディを奪う会心のプレーを見せる。後半は12、17番でボギーを叩くも、18番では4日間連続となるバーディで締め、トータル2アンダーで27位タイまで順位を上げ、聖地での戦いを終えた。

全英オープン特集2010

　ホールアウト後、「4日間終わってみて上達したという感触がある。これっていうショットはないけど、ミスショットが少なくなった。1日に2、3度のミスしか出なかった。それが一週間できて、しかもメジャーだったのがうれしいです」と充実した表情で語った石川。昨年は2日目に強風でスコアを崩し予選突破はならなかったが、今年は風の中でも安定したショットを重ね、メジャー大会で初めてアンダーパーフィニッシュ。全米オープン後、課題としていた体力面に関しても「（メジャーでの）体力の使い方、精神力の使い方が分かってきました。今日は全然疲れなかったです」と大きな手ごたえをつかんだようだった。

　しかし、それと同時にまた新しい課題も見つかった。3日目にアプローチとパットが乱れ順位を落としたことに触れ「ショートゲームの重要性を思い知らされました。今週はショットの良さでカバーしていましたが、ショットが悪いときもこれからあると思うのでアプローチ、パターでつないでいくことも必要。練習しないといけませんね」と今後はさらにショートゲームを磨き、メジャーで上位を狙う。

　大舞台で大きな収穫と新たな課題を得てまた一回り大きくなった石川。22日（木）から開幕する国内男子ツアー「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ」に休みなく出場する予定だが、そこでどのようなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。